大学アメリカンフットボールが大変なことになっています。
悪質タックルをした当該選手は監督やコーチからの指示だったとし、監督や大学側はそれを否定する…最悪の泥仕合になりつつあります。
スポーツにはやっていいことと、やってはいけないことがあります。
今回のプレーは、明らかにやってはいけないこと。ありえない、あってはならないプレーでした。
では、どうしてあのようなプレーが起こってしまったか…。何が引き金だったのか…。
当該選手が記者会見を行いましたが、個人的にはあれがほぼ真実ではないかと考えています。
今回問題になっている大学の当該監督は、実績は十分でも、かなりの独裁者だったと聞きます。
仮にそうだったとした場合、監督と選手(学生)は親子以上の上下関係だったと想像できます。
言われたことには「はい」「分かりました」以外返事ができないような…。
そんなの、昔の軍隊かよ!って思うくらいのことが平然とまかり通っていたことでしょう。
そりゃ、スポーツですから。スポーツは勝たないといけないと思うんです。
やるからには勝ちたいし、伝統があればあるほど勝ちにこだわりたくなります。
しかし、今回は大学生。プロじゃないんです。
学生スポーツって、勝ち敗け以外のところで学ぶことに意味、意義があると思うんです。
結果が全てのプロとは違い、むしろ過程が大事です。
そんな純粋な学生を駒にして相手選手をケガさせ、今後の対戦を有利になるようにした…。そうとしか見えないですね。
とても腹立たしい。
指導者とは何なのか…。
近年、スポーツ指導における体罰が問題視されるようになりました。
私も子供頃、野球で体罰を受けました。
そういう時代でした。
疑問にも思いませんでしたが、当時の私は野球が嫌いでした。単純に、ミスすれば体罰があるからだったと感じています。
今回の当該大学アメフト部は、体罰の話こそ出ていませんが、体罰ではなく、いわゆるパワハラがあったのだと思います。
そのことで選手が萎縮し、あってはならないプレーへと繋がったのではないでしょうか。
JR福知山線脱線事故を思い出しました。
遅延することでの罰、パワハラを恐れた運転手が、遅れを取り戻すためにとんでもないスピードを出しカーブを曲がり切れずに起きた事故です…。
事故を起こしたのは運転手ですが、誰が彼をそうさせたのか…。
果たして今回の問題では、誰がそうさせたのか…。
上に立つ人間…指導者は、どうあるべきか。
勝利至上主義の功罪…。
監督や大学側も、否定してますが認めた方がいいんじゃないですかね。
監督やコーチの指示だったことはほぼ確実。
否定することが保身ではない。逆効果です。
伝統のアメフト部、このままでは廃部しちゃいますよ。本当に。