【EURO2020 ベスト16 イングランド VS ドイツ】
<試合結果>
2-0でイングランド勝利
<前半>
<後半>
イングランド スターリング
イングランド ケイン
<MOM>
イングランド カルバン・フィリップス
※私の独断による選出
イングランド前半の先制点とドイツのPKは外したがイングランド2得点勝利でスターリングとケインが決めるという予想がドンピシャで当たった!
(下記blog参照↓)
いやー予想が当たって凄いぞ俺。
(自画自賛)
苦手のドイツ相手に勝利したのは非常に大きい!
これは応援している身としては嬉しいね。
ヴェルナー、ハヴェルツ、ミュラーと危ないシュートを放ってくるからヒヤヒヤしたが、運に助けられたと同時に今回のイングランドはやはり守備が強い。
これはイングランドに大きな希望が持てる。
<所感>
①前半:サウスゲイトの采配が当たる
今日のイングランドは3-4-3のフォーメーションでドイツとまったく同じ布陣。
これが功を奏し、ポゼッションではドイツと互角で攻撃チャンスに関してはドイツより多かった。
それでもドイツは隙あらばハヴェルツの前線へのパスをヴェルナーが受け取ってシュートというカウンター攻撃が目立つ。
逆にイングランドはスターリングとサカの両WGが活躍し、ケインにボールが渡ればかなり良い流れを作って攻め込む。
前半アディショナルタイムにスターリングがミュラーのパスをカットしてボックス内のケインにボールが来てビッグチャンスが到来するもフンメルスがスライディングでブロック。
ややイングランド優勢で前半は終える。
②後半:グリーリッシュ投入でイングランド優勢
後半も前半と同じような展開で拮抗した内容だが勝負を分けたのは交代選手だろう。
イングランドは右WGのサカに代わってグリーリッシュを、ドイツはヴェルナーに代わってニャブリを投入。
違いを生み出し、流れを持って行ったのはグリーリッシュで明らかに左サイドからの攻撃に良いリズムが加わってゴールチャンスが増えてくる。
まずは後半75分にルーク・ショーからのクロスをボックス内にいるスターリングがシュートで先制に成功。
次に後半86分は途中出場のグリーリッシュからのクロスにケインがヘッドで合わせて2点目。
これまで大した活躍がなく、無得点だった主将にしてエースのケインが決めたのは極めて重要だった。
その後はドイツが追い上げを図るもイングランドは落ち着いた試合運びと堅守で守り抜き、苦手としていたドイツ相手に2点差の勝利。
③MOM:イングランドを支えたフィリップス
先制点を決めたスターリングにしようかと思ったが先制点を決めた後のプレーで左サイドから後ろにいる味方へバックパスしたら失敗してミュラーにボールを奪われてあわや同点になる危険があった。
これがマイナス。
途中出場で左サイドから違いを生み出し、2点目のアシストを決めたグリーリッシュやボールが渡ればポストプレーや良いパスを味方に供給しつつ2点目をキッチリ決めたケインのどちらかにしようかと思ったが、ここは豊富な運動量で攻守両方にわたって貢献したカルバン・フィリップスにする。
中盤に運動量が豊富で攻守両方に積極的に動ける選手がいるだけで全然違うということを教えてくれる。
次の試合も、来季のプレミアでも非常に楽しみな選手だ。
④歴史を作ったイングランド
このドイツ戦に勝ったイングランドは2つの歴史を作った。
(1)ウェンブリー・スタジアムでのドイツ戦で初めての勝利。1966年のW杯ファイナルでドイツと戦って勝利した後のすべてのドイツ戦は1回も勝ったことがなく、その戦績は7戦5敗2分だったそう。
(2)EURO決勝トーナメントで初の90分間で勝利。今まで延長戦やPK戦でしか勝ち上がってなかったそう。
今日の試合はチャールズ皇太子とその家族が観戦していた。
そしてあのベッカムも観戦に来ていた。
ベッカムの7番を背負うグリーリッシュが勝利を確実にする2点目を左サイドからクロスでアシストしたシーンを見て、ベッカムは自身が得意とする右サイドからのクロスをなぞらえて見ていたのだろうか?
どんな思いで見ていたのか分からないが、試合終了後に見せた笑顔は何かを語っているようでもあった。
多くのイングランドサポーターが見守る中でイングランドの選手たちはよくやってくれた。
⑤今日のイングランドのフォーメーションとスタメン
グループステージではイマイチな起用でパッとしない試合をしてきたサウスゲイト監督だが、今日の試合においては非常に素晴らしい采配だった。
ドイツ対策を相当考えて練ってきたのだな。
相手と同じフォーメーションに合わせると昨日のフランスみたく変に失敗するかと思ったが、ドイツの左WBのゴセンスを抑えるために右WBにトリッピアー、3CBの右にカイル・ウォーカーと攻撃でも抜群の動きを見せる2人を同時起用してうまく機能させたのは素晴らしいと絶賛する他ない。
更に先発では左にスターリング、右にサカでサイドからの攻撃に快速選手を起用し、試合の流れを変えるために後半はサカに代えてグリーリッシュを起用したというのも良かった。
サウスゲイト監督の評価が一気に上がったね。
残りの試合もこの調子で勝ち抜いてもらいたい。
⑥実はフランスよりも選手層が豊富
右WBで先発出場したトリッピアーが途中で筋肉系の負傷があり、もしや交代かと心配していた。
ウォーカーは右CBで出場しており、他に優秀な右SBといえば大会不参加のTAAぐらい。
今のベンチに誰かいるかと思ったらリース・ジェームズがいた。
更にフィリップスやライスも後半は流石に運動量が落ち始めるかなと心配していたが、控えにヘンダーソンがいた。
CBもミングス、ウイングにはフィル・フォーデンとサンチョ、トップ下にはマウント、STにはカルバート=ルーウィンが控えで待機している。
改めて思う、フランスより選手層厚くね?
フランスの場合はスタメン(前線と中盤)がワールドクラスだが控え選手は実はスタメンほどのレベルではない。
イングランドはスタメンの大半がワールドクラスではないにしても(いてもケインとスターリングとウォーカーぐらいか)スタメンと控え選手との差はそんなにないので交代してもガクッと戦力差が下がるわけではない。
むしろ今日みたいなグリーリッシュみたく場合によってはスタメンのときより良いパフォーマンスを発揮する。
そういう意味だとイングランドの選手層は今大会の中でもダントツでトップと見ていいんじゃないか?
ドイツに勝ったことでイングランドは大きな弾みがついた。
これは今後の試合も十分に期待できる。
しかし、皮肉なことに死の組を突破したフランス、ドイツ、ポルトガルの3チームすべてが決勝トーナメントの初戦で敗退とは。
EUROのレベル、高し。