会社で仕事を朝まで・・・


家に帰ると妻や子供は何も知らずに寝ており


この寝顔を見ることも・・・


いつまで出来るのだろう?


だが、それもこれも全て自分の甘い考えで、たくさんの方に迷惑をかけ家族にも辛


い思いをさせて申し訳ないと思いました。


そして、会社には休暇届を出しているので会社には行けないのですが、妻には体調


が悪いので、少し遅れてから会社に行くと話しました。


その後、妻も出かけたので私も何処に行くと言っても特に行く所も無く、恐らく会社か


ら何らかの連絡もあると思いましたので、とにか車に乗って出かけました。


今頃、会社はどうなっているのか?


と心配していると携帯電話に何度も会社から着信がありました。


しかし、今は電話に出ても何とも言うことが出来なく、とにかく週末で少しでも資金を


増やして会社に返すという考えしかありませんでした。


そのためには、最後になる競馬のために頭を休めようと、携帯電話の電源を切りま


した。


そして行き先は、京都競馬に向かっていました。


その日の夜は、ワゴン車に乗っていましたので、京都競馬場の駐車場の前に車を


止め、車の中で寝ました。


翌朝は、会社に迷惑をかけているという後ろめたさがありながらも、この場は、頭を


切り替えてなんとか少しでもお金を増やさないと帰れないと思いながら競馬をやらせ


ていただきました。


この土曜日は、勝ったり負けたりを繰り返し、結局ほぼプラスマイナスゼロでした。


そして、なぜか?


この日の競馬が終わり地元に帰りました。


そして、自宅や実家そして会社の前を通りながらも、今どうなっているのか?


自宅には会社から電話が入り心配や迷惑をかけていないか?


など心配でもあり、家に入りたいと思いながらも、明日の競馬でなんとかすることが


先決と考えてしまいました。



そして、なぜか?


また、京都競馬場まで車で出かけました。


今思いますと、この無駄な行動は自分でも理解できないようなことでありました。


もう頭の中がパニックになり落ち着いていられない状況だったと思います。


最後となる京都競馬場では、帰りの交通費を残すだけになってしまい完敗でした。


もうどうしようもなくなってしまい・・・・


駐車場から出る時は、渋滞・・・



もう疲れは限界まできておりました。


そして、高速道路で自宅に向かっている途中、もう何もかも終わってしまった・・・


結局、自分は何を考え何をして来たのか?


このまま高速道路で事故を起こして死んでしまいたいと本気で考えました。


疲れもあり、サービスエリアに入り少し考えることにしました。


しかし、ここで事故死をしても以前の代表のように保険金で穴埋めできるような保険


には加入していませんし、会社で福利厚生として加入していただいている保険だけ


では、なんともならない・・・


逃げる形になるだけ・・・


また、事故により他の方にも迷惑をかけてしまっては、私の最後の人生は、より多く


の方にまで迷惑をかけてしまうだけと考え、子供のためにも、悪いことをして逃げる


ようなことを教えるようではいけないと思い、きちんと全て正直に報告し、罪を償うこ


ととしようと決めました。


会社以外にも、妻や子供、親兄弟、親戚にも迷惑や心配をかけてしまうので、本当


に申し訳ないと思いました。


最初から、最悪の事態を考えていなければならなかったのですが、本当にバカな男


だと思いました。


最後の競馬で失敗をし、これから新たな悲劇が待っていました。