マーケティングに大切な数字は、
「1、2、3、5」であり、
「4、8、18」です。
「1、2、3、5」は予算を考える時の数字です。
お客がある商品を購入しようとして、頭に浮かべる予算は、「1、2、3、5」のいずれかです。
具体的には「1000円、2000円、3000円、5000円、1万円、2万円、3万円、5万円、10万円、20万円・・・・」となります。
これは人間の指が5本しかないここと関係しています。
片手で表現できる数字です。
「いくらほしいか?」と聞かれたとき、指を2本出して、「これだけ」と言えば、「2万円?」などと通じる数字です。
中でも、「3」は日本人に特に好まれる数字です。
1から5までの中で一番好きな数字はどれか? と尋ねると「3」をあげる人が圧倒的に多いです。
「4、8、18」は価格の根元的分岐点となる数字です。
予算との関連で考えてみますと、予算は1万円、2万円、3万円、5万円、10万円、20万円・・・・というように人は頭で考えます。
それでは、実際に店に行ったとき、1万円の予算の人はいくらぐらいの商品を買うでしょうか。
統計的に見ますと、
1万円の予算の人は、8000円から1万8000円までの商品を買います。
さらに、
2万円の予算の人は、1万8000円から2万7000円まで。
3万円の予算の人は、2万8000円から4万円まで。
5万円の予算の人は、4万円から8万円まで。
10万円の予算の人は、8万円から18万円まで。
20万円の予算の人は、18万円から27万円までの商品を購入します。
つまり、価格は「4、8、18」を根元的分岐点として繰り返されることになります。
これらの数字はしばしばマーケティングを展開するときに登場します。
いずれも経験から割り出されたもので、お客の販売行動を知るときに、価格を設定するときに利用されます。
靴業界の価格帯に当てはめてみると、
・・・・1800円、4000円、8000円、1万8000円・・・・
という分岐点があります。
ケミカルシューズ(合成)は、3800円が分岐点であり、4800円のケミカルシューズは売れません。
お客は、これを買うなら少し予算オーバーしても、革靴を買います。
また、ノンブランド商品は7800円が分岐点であり、8000円以上のノンブランド商品は売れません。
お客は、これを買うなら、予算を少しオーバーしても、DC商品を求めます。
このように分岐点がはっきりしてきます。
シャンプーの価格も根元的分岐点、4、8、18を境にして特性がはっきりと分かれています。
400円以下 国産単機能(ふつうりもの)
400~800円 国産付加機能(フケ用など)
800円~1800円 外国ブランド(ウエラなど)
1800円~ 美容室で売っているもの
価格での差別化をするためには、競合店調査、自店調査を綿密にする必要があります。
自店の強みを知ったうえで、はたして競合店のその部分はどうなのかを知らなければなりません。
たとえば自店で30万円のダイヤモンドのデザインリングが強いとします。
競合店に行って同じものをくらべ、自店の方が強ければ、そのまま長所として伸ばすことができます。
競合店のほうがはるかに強い場合は、資金力が十分にあれば、競合店を包み込むかたちで、圧倒的に数とデザインを多くすればいいのです。
そうでない場合は、競合店の弱い価格帯を見つけるか、違う商品のピアスの4万円~8万円のゾーンで圧倒的な数とデザインを揃えるなどして差別化を図ります。