京都 The ハプスブルク | 西陣に住んでます

京都 The ハプスブルク

西陣に住んでます-The ハプスブルグ



今、京都国立博物館では、「The ハプスブルク」という展覧会が
開催されています。(2010年1月6日~3月14日まで)。


この展覧会は、
日本オーストリア・ハンガリー二重帝国の国交140年を記念して
主にウィーン美術史美術館ブダペスト国立西洋美術館所蔵の
ハプスブルク家の美術コレクションを見せてくれる展覧会です。

ちなみに、東京の国立新美術館での展覧会に引き続いての開催です。


シシィ Sissiという愛称でウィーンで一番人気のある女性、
オーストリア=ハンガリー帝国の皇后エリザベートに憧れる私は、
この展覧会の開催をめちゃくちゃ心待ちにしてました~!


[公式Website] によると、展覧会の概要は次の通りです。

ヨーロッパに600年以上君臨したハプスブルク家の歴代の王たちは、芸術を庇護し、愛し続けました。本展では、宮廷画家として活躍したデューラーやティツィアーノ、ベラスケス、ルーベンスらハプスブルク家ゆかりの巨匠たちに、クラナッハ、ラファエッロ、エル・グレコ、ゴヤらを加えた、総勢約50人もの大家たちによる逸品が集結します。イタリア絵画、オランダ・フランドル絵画、ドイツ絵画、スペイン絵画の代表作を紹介する本展は、16世紀から18世紀にかけての西洋美術の系譜と真髄をたどる絶好の機会となるでしょう。また、ルドルフ2世の宮廷芸術家だったミゼロー二の工芸品や、皇帝が実際に装着した甲冑や盾などは、ヨーロッパ貴族の華麗さと剛健さを伝え、展覧会に彩りを添えています。




ここでちょっとハプスブルク家について簡単に紹介しておきます。


ハプスブルク家は、政略結婚を繰り返すことで
ほとんど無血で中部ヨーロッパを中心とする広大な領土を手に入れた
中世以降のヨーロッパで最も栄えた王家です。


ヨーロッパの中心である神聖ローマ皇帝を代々務めました。

そして、そのハプスブルク家のメインストリームが
オーストリアのハプスブルク家である
ハプスブルク=ロートリンゲン家です。

今回の展覧会も、このハプスブルク=ロートリンゲン家をメインにした展示です。


こちらの系図を観てください。


西陣に住んでます-The ハプスブルグ


マリア・テレジアの前の代でオーストリアの男系男子が絶えて
ハプスブルク家はハプスブルク=ロートリンゲン家となりました。

マリア・テレジアは日本でいえば、天照大神みたいな存在です(笑)。


ちなみに、フランスルイ16世に嫁いだマリー・アントワネット
ハプスブルク家の出身です。




それでは、展覧会の主な見どころをちょっとだけ紹介したいと思います。


展覧会場に入ると、まずプロローグのように
明治天皇が皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に贈られた
日本の風景や暮らしを描いた絵画集を観ることができます。

これがなかなかのスグレモノで、
まさに日本の伝統文化のアブストラクトともいえる作品群です!

逆に日本の素晴らしさを再認識することができ、

これだけでも観る価値がありって感じです(笑)。


メインの展示では、ハプスブルク家の肖像画調度品、そして
イタリア・スペイン・ドイツ・フランドル・オランダ各国の一流画家の
絵画コレクションを観ることができます。

これらの中でやはり最高の見どころは、ハプスブルク家の肖像画です。

そしてその肖像画の中でもやはり一番目を引くのは、
↓こちらシシィの有名な見返り姿です。

ホントにキレイでしょ~!


西陣に住んでます-The ハプスブルグ


なお、「エリザベート」は、

片仮名表記では「エリザーベト」と書かれることがあります。
ただ、実際には「リ」にアクセントがあるので
どちらかといえば、「エリーザベト」が正しいと思います(笑)。
発音的には、「エ」をとっちゃって「リーザベト」に聴こえます。
「シシィ」「スィスィ」です。


さて、↓こちらは夫のオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世です。
それぞれちょい若い時とちょい老いたときの肖像です。


西陣に住んでます-The ハプスブルグ


↓こちらは有名な2つの肖像画です。


西陣に住んでます-The ハプスブルグ


左はハプスブルク=ロートリンゲン家の女帝、
マリア・テレジアの11歳の肖像画です。


右はスペインの巨匠ベラスケスが描いたマルガリータ・テレサです。
この絵については以前に熱く語っちゃった通りです(笑)。
こちらを見てくださいね→[ルーブル美術館展]

各国絵画のコレクションはたくさんあって語りつくせませんが、
私が一番嬉しかったのは
スペインの巨匠エル・グレコ「受胎告知」を観れたことです。


西陣に住んでます-The ハプスブルグ




ところで、実は私、ウィーン美術史美術館を訪れたことがあります。

めちゃくちゃ広い美術館で、素晴らしい絵画がたくさんあるんですけど、
正直、今回の展覧会に行ってみて、


ホ・・・ホントにこんなに持ってきちゃっていいの~?


って思っちゃいました~(笑)。

それくらい今回の展覧会は見どころいっぱいです。


そして今回、展覧会に行って一番感じたことは、

またウィーンに行きたくなっちゃったことです。
もちろん日本でウィーンの美術展をやっていない時期に(笑)


ウィーンって見どころがホントにたくさんあるし、
音楽もめちゃくちゃアーティスティックだし、
食事もワインもめちゃくちゃ美味しいし、
地元の人達も観光客にはとってもやさしいし、

ホントにいうことありません!


ちなみにウィーンには自然史博物館もあって、
こちらも最高に素晴らしい博物館です!