与謝野晶子「全訳源氏物語」
実はそろそろ
[一瞬で読める源氏物語]
の第二部を始めようと思っていますが、
実はこれを書くときにさらっと参考にしているのが、
源氏物語現代語訳の定番中の定番ともいえる
与謝野晶子訳の「全訳源氏物語」です。
与謝野晶子さんは、
最初「新訳源氏物語」という源氏物語の最初の現代語訳本を書きましたが、
ベースとなった本に誤りが多かったことなどから
新たに本を執筆することにしました。
そして、努力の末、源氏物語の全五十四帖のうち多くの部分を完成させ、
あと宇治十帖を書くだけというとき、
関東大震災が起きて原稿が焼けてしまいました。
かなりショックだったようですが、めげずに一からやり直して十七年後に
「新新訳源氏物語」を完成させるに至りました。
この「新新訳源氏物語」こそ、この「全訳源氏物語」なんです。
実は、この「全訳源氏物語」は、1993年に著作権の期間が満了しているため、
インターネット電子図書館の[青空文庫]
に
「源氏物語」としてアップロードされていて、タダで読むこともできます。
ただ私は、
移動中とか、公園とか、パソコンの前にいないときにも読みたいため、
この5冊を買って読んでます。
現代小説と比べると、ほとんど脚色がないように思える
恐ろしく淡々とした内容です。
長~~~い文章も多くて、しばしばキョトンとする(笑)のですが、
その分、高貴な感じを味わうことができますよ。