一瞬で読める源氏物語No.2 帚木 | 西陣に住んでます

一瞬で読める源氏物語No.2 帚木

源氏物語


第2帖 帚木(ははきぎ) 光源氏17歳夏の物語


五月雨の夜、光源氏は妻の葵の上の兄弟で親友の頭中将(とうのちゅうじょう)達と女性談義をしました。頭中将は「つきあうなら中流階級の女性」説を主張し、以前、中流階級の女性を妊娠させてしまった話やその女性は頭中将の正妻からイジメられて現在行方不明になってるという話を披露しました。その翌日、たまたま中流階級の紀伊守(きいのかみ)の屋敷を訪れた源氏は、頭中将の話を思い出し、紀伊の守の父である伊代介(いよのすけ)の妻、空蝉(うつせみ)と一夜の契りを交わしてしまいました。空蝉はそれっきり会ってくれませんでした。



補足:源氏物語では、特に男性の登場人物については役職名で呼ぶのが普通です。例えば、左大臣、右大臣、頭中将などです。これらの人物は出世すると呼び名が変わりますので注意が必要です。もちろんこのシリーズではその都度説明しますからご安心ください(笑)。一方、当時は通い婚だったせいでしょうか、女性は住んでいる御殿や場所の名前で呼ばれました。例えば、桐壺、藤壺、弘徽殿、六条御息所などです。なお、帚木とは、遠くからは見えるのに近くからは見えない幻の木のことです。


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