昨年12月、短期の仕事に応募した。

深夜にメール送信すると、翌朝早くに相手先から電話がきた。

 

募集の概要の説明を受け、面接日時の約束をした。

募集先は障がい者施設の事業所だった。

「障がいを持つ人と働くが大丈夫か?」と確認された。

 

身近に障がいを持つ人もいないし、接した経験もないが

特に抵抗も感じなく「はい」と答えた。

 

面接当日、最寄り駅まで迎えに来てもらい一路事務所へ。

テーブルにつき履歴書を差し出す。

 

履歴書を一読後、短時間、話をしたらその場で採用を決めてくださった。

 

業務内容は、大きな倉庫で食品などのピッキング。

勤務時間は2通りから選べ、最寄り駅からの送迎付き

冬期間で帰宅時間を考慮し、短時間の勤務を希望した。

 

その後、職員の方たちを紹介されたのだが

その方たちが「短時間なら別の仕事先の方がいいのではないか?」と

相談して決めていたようで

市外の委託先の仕事場に行くことになった。

 

そこでの仕事は、乾燥野菜の袋詰め業務だった。

頭は帽子、口元にはマスク、手にはビニール手袋、上下白衣に身を包み作業に勤しんだ。

 

食品を扱うので衛生面を考え、タイマーをかけ頻繁に消毒を行った。

作業内容は3通り

乾燥野菜を計量する人、袋詰めする人、袋詰めしたものを機械で封をする人に分かれた。

 

私はひたすら袋詰めをした。

単純な作業ではあるが、一定のスピードで行わないと、どんどんたまっていく。

最初はゆっくりだったが、慣れるにつれ早くなってきた。

職員の人に「○○さん早くなりましたね。」とお褒めの言葉をいただいた。

 

隣の作業歴10年選手は作業がものすごく速い。

わずか数日従事している私と差があるのは当然で

例えるなら亀とチーターだ。

 

話をしながら作業をしている人もいるが、手がお留守になると職員が注意する。

数人しかいないが、ほとんどの人はモクモクと手を動かしていた。

最後は作業場の掃除をして終了。

 

そんな日を繰り返しているうちに勤務最終日がきた。

最後の日、その日担当の職員さんが労いの言葉をかけてくれた。

送迎車を降りる時、「お世話になりました。ありがとうございました。

失礼します。」と挨拶をして別れた。

 

事業所は通常時、職員と利用者(障がいを持った人)しかいない。

そこに初めてパートとして私が雇われた。

 

利用者同士もそんなに話をしたりはしていなかったが、私との間には

見えない壁が存在していた。

 

明らかに私の存在を快く思っていない利用者が一人いたが

私を名前で呼んでくれた利用者さんもいた。

 

12日間の勤務だったが、振り返ると楽しかったと言えるのではないだろうか?

短い期間なのに3度もおみやげをいただいた。

 

何事も経験。

これで話のタネがまた一つ増えた。(笑)