巨人の阿部慎之助2軍監督(41)が8日、トレードでロッテに移籍する沢村拓一投手(32)に贈る言葉としてエールをおくった。 【図表でさらに詳しく!】沢村の年度別投手成績  この日、ジャイアンツ球場にスーツ姿であいさつに訪れた沢村と対面し、じっくり2人で話したという。  阿部2軍監督にとって沢村は中大の後輩で、バッテリーを組んだ際には、サイン見落としでマウンド上で頭を「ポカリ」したこともあった。今年は2軍監督として「このままでは終わる」と異例の3軍降格も決断。自分を見つめ直す時間を与え、再び1日から2軍に呼び戻していた。  ―沢村がトレード。  「かわいい後輩なので。移籍しますけど、プロ野球選手であることに変わりませんし。必要としてもらっていることに感謝して、9年半やったジャイアンツにも感謝して、その気持ちを忘れずにもう一花咲かせてほしい」  ―ロッテに行く。  「優勝を争っているチームですし、そこで1軍で投げさせてもらえる機会があるのなら本人にとってもプラスになると思いますし、もうロッテの一員になってると思いますし、貢献してもらいたいなと思います」  ―3軍降格の決断。  「ストライクが入るか入らないかという、そこだけの問題でした。日曜日(6日のイースタン・ヤクルト戦で1回無失点)は何かきっかけをつかんだんじゃないかなと思っていたので。笑顔で投げていたから。本人にとっては良いタイミングだったと思います。怖い顔して投げるな、とは言っていましたし、眉間にしわ寄せて話聞いてるだけで体に力入るぞ、と言ってたぐらいだから。マウンドで笑うくらい平常心になれていたので、ほっとしました」  ―3軍に行った時の状態は。  「ストライク入らないから、それだけだった。野球にならないから。勝負にならないし。打たれて文句を言ったことはないし。そこが課題で落としました。2軍もゲームがあるので、それに追われてほしくない。3軍は練習だったり、鍛錬する時間があるので。ゲームに追われて日々やるよりはゲームのないところで、と決断しました」  ―沢村とトレードで香月が加入する。  「見た目は32歳ぐらいに見えたけど(笑)。話聞いたら岡本世代って言うし、まだまだ若いし。チャンスは十二分にあると思うし、頑張ってもらいたい」