月曜日、健康のため新しいズボンをはいて職場に行く。気温が上がるという天気予報で、関東でも今年初の熱中症警戒アラート発令らしい。さすがに外に出ると暑い。昼休みウォーキングに行くかどうか迷ったのだが、前日の歩数は、わずか374歩。とりあえず、水道橋からお茶の水に向けて歩き始める。道路の南側に建物があるので、ちょうど歩道は影になっているのだが、坂を上るとやはり汗が噴き出す。御茶ノ水駅前の温度計は今シーズン最高の35度。新しいズボンも汗で濡れる。やっぱり、もう無理をするのはやめよう。

 で、5月下旬の山小屋の話が完結していなかった。5月26日、2日目である。おっと、もう1か月前の話か。小太郎さん、ギャンブラーさん、俺のおっさん3人は、2階の畳部屋で寝る。学生は1階の広間である。早朝、目が覚め、階下に下り、缶ビール片手に鹿島川の河原まで行く。ここ何年か、ずっと洪水対策の工事が行われている。工事の看板には信濃川水系とあるのだが、すぐ近くの佐野坂を下ったあたりに姫川源流があり、こちらは一直線に糸魚川まで流れるのだが、この鹿島川は遙か長い流路をたどり、最後は信濃川になるのである。

 河原から鹿島槍の稜線がきれいに見えている。ビールを飲みながら眺める。しばらくすると小太郎さんもやってくる。2人で山を見ながら、酒を飲んでポオっと過ごす。小屋に戻ると、ギャンブラーさんが学生分も併せて飯を炊き、朝飯を作っている。なんやかんやとみんなでしゃべりつつ朝食。おっさん3人は木崎湖温泉に向かい、その間に学生たちもレンタカーで関西へ帰っていったようだ。

 温泉でのんびり過ごし、西友で買い出しをして、とりあえず、昼飯はマルタイラーメンである。翌日仕事の小太郎さんは、ギャンブラーさんに信濃大町まで送ってもらい去って行く。ヒマなおっさん2人はもう一泊である。晩飯は…何食ったんだったか。レトルトカレーだったか。焚き火で飲みながら過ごす。暗闇にいろんな鳴き声が聞こえる。そういえば学生が書き残したノートに「熊が出た」とあったな。怖いがな。

 5月26日、月曜日。鍵を返して帰るだけである。8時35分、信濃大町駅に俺を降ろしてギャンブラーさんは去って行く。おっと、松本行きは8時30分発で5分前に出たばかりだったか。タッチの差で逃し、次は9時31分。1時間後である。しかたがない。寂しい駅前をぶらぶらする。そういえば駅前に土産物店があって試食させてくれたり、おやきを売っていたりしたのだが、なくなっている。

 売店で缶チューハイを1本買って、9時31分に乗る。が、さすがにもう飲めない。山の景色も今ひとつである。10時37分松本着。10時40分に大月行きというのがあるのだが、そう急ぐこともないだろうと11時41分発の甲府行きに乗ることにして改札の外に出る。学生時代から馴染みのある飲み屋は健在だが、さすがに朝からやっていない。松本城近くまで行くには遠いので、来たときの立ち食いそば屋へ入る。

 ここは、盛りそばの並み、中盛り、大盛りが同じ値段なのである。いつもは並みなのだが、酔っ払った頭で大盛りを注文してしまう。そのあとは昨年の苦しいかわしりさん状態になる。大盛だけは2度とやめよう。諏訪の日本酒、真澄を買って、11時41分発の甲府行きに乗る。始発ではなく長野からら来た電車のようだ。上諏訪か下諏訪あたりで、新宿から来る特急が遅れていて、行き違いを待つのでこちらも遅れていく。諏訪湖あたりは単線なのだ。ロングシートで飲みづらいこともあったが、大盛りで腹が膨れてしまい飲めない。

 普通電車は20分ぐらい遅れたまま甲府に到着。定刻の13時47分着だと3分の接続で51分発の大月行きがあったのだが、そこはローカル線である。遅れた電車を待っていてくれて無事に接続。じわじわと遅れ取り戻し、14時40分、大月到着。ほとんど車内で寝ていたのだが、この大月着の電車、折り返し松本行きになり、すぐに出発していく。そのまま熟睡していたら大変なことになっていた。

 大月からは14時48分発の東京行きである。15時48分、ちょうど1時間で立川に到着。あとは流れのまま西国分寺から武蔵野線に乗り換え帰路につく。さすがに3日間飲み過ぎたのか疲れて寝る。次に行くのは9月の大町の酒蔵祭りかな。おしまい。