突然ですが本当に久々に、本の話などさせてください。

 

先日、ネット通販でお取り寄せを頼んだ本が今日届きました。

購入したのは所謂「古書」ですが、これは私が古書マニアだからじゃなく、現在絶版扱いになっているらしい(そして出版元にも在庫がない)本だったからです。

 

 

フリーマン著「赤い拇指紋」(創元推理文庫)。

帯付きの初版本ですルンルン

奥付までのページ数は305ページですが、発売時の定価がなんと380円……びっくり

随分リーズナブルなお値段です。

ちなみに古書としての価格は、4桁数字だったとだけ申し上げますアセアセ

 

 

なにしろ発行されたのが1982年の8月。

平成ジャンプ(笑)して、思いっきり昭和時代の本です。

貨幣価値、あるいは物価がそれだけ変化したということなんですね~滝汗

 

 

 

そもそも今回のお取り寄せは、先日初めて訪れた某図書館の新着図書コーナーで、今年2月に出版された「ニュー・イン31番の謎」を見つけたのがきっかけでした。

 

あのシャーロック・ホームズの正統派ライバルともいえるソーンダイク博士シリーズは、学生時代に短編集を2冊読んだことがあっただけです。

「もっと他のシリーズ作品も読みたいなぁキョロキョロ

と思いはしたものの(短編集の内容は素晴らしかった……ラブ)、当時オースティン・フリーマンの著書自体が書店にあまり出回っておらず、その後は積極的なリサーチ活動をすることもせず、いつしか20年以上経ってしまいました。

で、今回。図書館で「ニュー・イン31番の謎」を見つけた際、著者名として「オースティン・フリーマン」という記載があったので

「え、フリーマン!? じゃあひょっとしてこれは、ソーンダイク博士もの!?」

と狂喜のあまり跳び上がりそうになり(笑)、もちろん速攻で借りて帰って読みました。

 

その後も、ソーンダイク博士シリーズの長編「証拠は眠る」「ペンローズ失踪事件」「猿の肖像」を立て続けに借りては読み、明日からは「ポッターマック氏の失策」を読む予定です。

でも図書館に置いてなく、新刊本のネット通販でも取り扱いがなく、でもどうしても読んでみたいと思った長編……それが、ジョン・イヴリン・ソーンダイク博士が初登場する長編「赤い拇指紋(原題;THE RED THUMB MARK)」だった、という事情です。

 

なにしろ100年近く前に書かれたお話なので、当時の最先端の科学知識も今では当たり前になっているものが多く、内容に古さがあるというのは否めません。

が、ひとつひとつの科学的証拠を丹念に積み上げ、完璧に見えた犯人の計略を主にHow done it?(犯行方法の解明)の視点から解き明かす手法は、シャーロック・ホームズほどの華やかさはないものの、最後まで読者を飽きさせない魅力を放っていますラブ

 

あと特筆すべきは、シリーズ探偵であるソーンダイク博士が、法医学の権威にして法廷弁護士という超ハイスペックな頭脳の持ち主であるにもかかわらず、奇人変人の要素がゼロに近い点でしょう(笑)

だからこそ作品全体のイメージも地味になってしまうんですが、単なる推理機械ではなく、医学・法学の冷静な専門家でありながら実は人情にも篤いソーンダイク博士は、とても魅力的なキャラクターだと感じます。

 

ひとまず、図書館に返却の必要がある「ポッターマック氏の失策」を優先的に読みますが、そちらを読了したら、順不同ではありますが第一長編の「赤い拇指紋」に取り掛かる予定です。

すっかりご無沙汰してしまった短編集も再読したいですし、長編には他にも評価の高い作品があるようですし!

今後、絶版になっていない作品は徐々に購入できたらいいなと思っています。

 

 

……で、やっと購入した「赤い拇指紋」ですが。

せっかく状態の良い帯付き初版本が買えたので、表紙保護のため、100円ショップでラッピングペーパーを買い、即席文庫カバーを作ってみました。

 

 

↑えらく可愛らしい感じのカバーですが、これなら堂々と持ち歩けますルンルン

来週あたり、読み始めるのが楽しみです照れ