おはようございます、あぶくです。




昨日は台風で、私は自宅待機、娘たちは在宅勤務、孫も幼稚園をお休みしましたにっこり





台風は温帯低気圧に変わりましたが、台風一過とはいかず、こちらは曇り空です。




マンジャロブームを考える


さて、最近「マンジャロ」という名前を耳にする機会が増えました。




インフルエンサーの発信が話題になることもあり、



医療関係者ではない方にも広く知られる存在になりました。




薬局で患者さんから質問を受けること増えましたキョロキョロ



マンジャロってどんな薬?



マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、2型糖尿病の治療薬として開発された注射薬です。


食事をすると小腸から分泌されるホルモンの働きを利用し、

  • 血糖値が高いときにインスリン分泌を促す
  • 食欲を抑える
  • 胃の内容物が腸へ移動する速度をゆるやかにする

といった作用があります。


そして開発の過程で、血糖値の改善だけでなく体重減少効果も確認されたのです。




なぜここまで広がったのか



私が薬剤師になった頃、薬の情報源といえば医師や薬剤師、あるいは健康雑誌でした。



ところが現在は違います。



SNSで話題になれば、一気に全国へ情報が広がります。


最近ではインフルエンサーがマンジャロの使用体験を発信し、大きな反響を呼びました。



娘たちに聞いてみると、マンジャロで痩せた!と発信している人は結構いるようで⋯



良い悪いは別として、薬の知名度を高める存在が医療関係者ではなくSNSの発信者になっているのは、時代の変化を感じますびっくり



一方で、SNSでは成功体験が目立ちやすく、副作用や適応条件といった重要な情報は十分に伝わらないことがあります。



医薬品はサプリメントではありません。



効果があるということは、副作用の可能性もあるということです。



また、マンジャロブームの背景には、コロナ禍を経てオンライン診療が身近なものになったことも影響しているように思います。



低用量ピルやAGA治療薬、ED治療薬などもオンラインで診察を受け、自宅へ配送してもらえる時代キョロキョロ



通院が難しい方にとっては大変便利な仕組みですが、一方で「病院で治療を受ける」という感覚よりも、「ネットで薬を注文する」という感覚に近くなった面もあるかもしれません。



マンジャロも、こうした時代の流れの中で急速に広まったのではないでしょうか。





薬剤師として思うこと



私は薬剤師として、マンジャロやゼップバウンドを単純に「痩せる薬」と呼ぶことには少し違和感があります。


これらは本来、糖尿病や肥満症によって健康上のリスクを抱える方のために開発された医薬品です。


「何キロ痩せたか」はわかりやすい指標ですが、それだけで判断できないこともたくさんあります。


もちろん、新しい治療選択肢が増えること自体は歓迎すべきことです。




一方で、新しい薬が登場すると、どうしても話題性やビジネスの側面が先行しがちです。




SNSで注目され、オンライン診療で処方され、宅配で届く⋯



そうした仕組み自体は便利になりましたが、薬はあくまで医療の一部であり、単なる商品ではありません。




「薬(クスリ)」を逆から読むと「リスク」になる、という言葉があります。




少々出来すぎた話ではありますが、医薬品を扱う者としては忘れてはいけない視点だと思っています。





また、現場では入荷に時間がかかったという話を聞くこともあります。




薬剤師としては、話題性や流行とは別に、本当に治療を必要としている方へ安定して薬が届くことを願っています。