道鏡は見当がつく。崩御も詔も分かる。なのにピンとこない。
まだ、鈴木理生さんの「大江戸の正体」を読んでます。前回は「相模は好色、信濃は大食い・あわせて『上下の大食らい』」です。
武蔵境駅の南口にできた図書館「武蔵野プレイス」で借りてきました。1階にはカフェもあって、お茶を飲みながら、借りる本の品定めができて便利です。
江戸庶民のおおらかさなどの記述で、タイトルにしたこんな川柳が出てきました。
詔を下しているのは称徳天皇です。女帝が道鏡を寵したことは有名です。
言葉の一つ一つは難しくないんだけど、すとんと落ちない。
「弁慶と小町は馬鹿だなぁ 嬶(かかあ)」なんてのも、同じです。
武勇にすぐれた男と名だたる美女、何がバカなんでしょう。
小町は、あのことを言ってるようだ。「とは知らずあかずの門へ九十九夜」。
深草少将は小野小町に、百晩通ったら・・・と言われたので、せっせと通い九十九夜目に寒さに凍死してしまった。
「待ち針」は小町から来てるっていうけどホントかな。素直に、縫うのを準備する=待つ——でしょう。あとから誰かが思いついたんですね。
じゃあ弁慶は?
女性に接したのが生涯にただ一度なんだそうです。なるほど。
江戸の庶民はインテリですね。歴史上の人物に詳しく、さらに俗説も広く流布していた。この常識の上に江戸の文学が成立していた。侮れません。
ハイ、タイトルの川柳ーー。
崩御を平たい言葉で言うと、死ぬです。