6位 フェイブルマンズ
現時点でのS・スピルバーグの最新作。
彼自身の自伝的な作品。
とはいっても彼が劇場作品を撮り始める前、幼少期から青年期までの物語。
映画好きならば一度は作品に触れた事がおそらくあるであろう稀代のフィルムメーカー“スティーブン・スピルバーグ”、彼がどうやって映画製作に目覚めていったのか…、やはり気にならずにはいられないです。
と、思い鑑賞しましたが思っていたものとは結構違う作品でした。
なんとなくサクセスストーリー的なものをイメージしていましたが、よく考えたらそれは劇場作品を製作し始めてからの話。自分達が知っている彼の姿はこの映画のエンドロール後なんだなぁと改めて納得。
本当に知られざる物語、といった感じでなにやら終始色々と…。
そのあたりは興味ある方は観ていただいて、やはり映画に目覚める瞬間、そして撮影に目覚めていく(汽車の模型のシーン)過程は他人事ながらドキドキしました。
そしてラストのなんというか、大人の余裕を感じられる締め括り。
キャストも曲者揃い、予想と違う苦味のあるストーリー。彼の歴史のなかでトップクラスとまではいいませんがそれでも彼の作品が好きな人間にとっては大事な1本だと思います。
5位 「Winny」
自分のなかで“東出昌大”という俳優は不思議なポジションで「あっちゃー」って感じの作品もあれば「あれ?こんなに上手かったっけな」っていうときもあり、演じる役、作品によって評価がかなり変わってくる稀有な役者と思っています。
世間では所謂大根役者の烙印を捺されている感じがありますが、「聖の青春」の羽生さん、そして今作の金子さんはむちゃくちゃ凄いです。いろいろあった東出さんですがもし興味があれば是非ともこの「Winny」はご覧になっていただきたい。ちょっと彼に対しての印象が変わるかもしれません。
2002年に起きたファイル共有ソフト「Winny」をめぐる冤罪事件を描いた作品。
その逮捕され7年半に渡って裁判を闘った金子勇さんを東出さんが演じています。
他の出演者も芸達者揃い。
その中でしっかり存在感を見せる東出さんはもっと評価されるべき俳優な気がします。
エンドロールで本物の金子さんの映像が出てきますが仕草やらが完全憑依させている感じ。
いやぁ
ほんとにもっと評価されていい作品なんですよね。
コンフィデンスマンと違って彼が座長なのでなかなか難しかったのかもしれませんが、こういう事件があったという事も踏まえて多くの人に観てもらいたい作品です。