こちらでは正月が2月なので年越しはさほど意識されていませんが、年号が変わるその瞬間だけはあちこちから花火(各人の家から一斉に!)が上がり、ほんのひととき台湾の空がとても華やかでした。大晦日は日本で共に学んだ同僚ミュージシャンのJAZZライブイベントを楽しんでホールを出た後、日頃からお世話になっている餃子店の店主からの突然のお誘いで一家だんらん羊鍋パーティに夫婦で同席するというまさかの展開。子供たちと一緒に屋上から年越し花火を見ることができて、大はしゃぎ&めっちゃハッピーな年越しとなりました。日本だとこのまま近くの神社に元朝参りに行くのですが、無理なので中国語の先生からの情報で「媽祖」という海の女神様が祀られているというお寺に2日後にでかけ、日本の新年参りという事にしました。台湾では今年の旧正月2/9〜は多くの台湾人がお参りに来るのだそうです。

 台湾総統選挙が終演(まるでLIVEコンサート!!)し、選挙前のざわめきは一段落したでしょうか。こちらでは若者も選挙への関心が高く、普段は家族や友人同士でも下手に会話ができない(政党をめぐって喧嘩になるらしい、、)ほど自国の未来を決めるこの日にむけて真剣に考えている様子が伺えました。 

 リーダー、指揮者によってオーケストラの音もがらりと変わります。それだけに団員の側も誰に振ってもらうかを決めるのはすごく大切な事ですね。この選挙の盛り上がりからも同じことが言えます。

 

 こちらでは演奏、レッスンの他に編曲を積極的にやっています。合奏好きの私が作るのでどれもアンサンブル譜です。やはり楽譜の存在は重要で、この分野では楽譜や教本がまだ少なく、奏法に関しても情報があまりない感じです。楽譜があればレッスンで先生と合わせても楽しくなるし、クラシックの名曲もギター用に作り直せばそれまでギター(独奏)では演奏不可能であった楽曲に原譜に近い状態で触れることができます。映画音楽、 POPS、アニソン、ゲーム音楽他、流行音楽も愛好者向けに楽譜を作っておけばそこからギターの技巧や演奏する楽しさに自然と行き着きます。その先に独奏でギター音楽に行っても良いし、懐メロを皆で合奏しても楽しいのです。

 

 音楽って人によっていろんなイメージがあります。聴くもの、創るもの、学ぶもの他、技術を鍛錬するもの、自分の心情を表現するもの、過去の偉大な作家から人生を学ぶもの、学校や教室で学ぶもの、自分の部屋で聴いて楽しむもの、ファッションのようなもの、たくさんの人と出会って友達が増えるもの、no music no life !   などなど、、、100人いたら100通りですね。 

 

 指揮者の広上淳一さんが、指揮者に向く人ってどんなタイプですか?の問いに「寂しがりで人が好きな人」と言っていたのが印象的です。合奏は人が集まってこそできるものなのでそこに難しさと面白さがあります。指揮者は団員に共感される力が第一でその先さらに聴衆が会場にいて、成功すればそこからも巨大な共感が得られます。お互い心に響き合うその共感こそ合奏という音楽の醍醐味だと思っています。

 人気ユーチューバーでも、一般的には評価されないいわゆる“変わり者”タイプの人が逆に大衆からの共感を得て一発大逆転を起こしているのよく見かけます。評価と共感って真逆だったりして面白いです。芸術では昔から新時代の新しい流行が生み出してきています。若い教え子さんには「コンクールは遅くとも25歳までにしてそれ以降の人生は自分の音楽を磨いてください」と指導しています。

 弾いても聴いても共感性の高い合奏がとても好きでこの仕事をさせていただいていますが、異国の地に来ても同じ活動ができている奇跡に本当に感謝しています。

 

とりとめのないお話に最後までおつきあいくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

HafH