季節は危険な夏で梅雨中休み。

各地で熱中症警戒アラートが発表

される。

 

この頃になると街の中では蝉の殻

の空蝉をよく見かけるようになっ

た。

街の景色は変わったが、変わらな

いのがひと(男女)の世界だ。

 

 

 

 

空蝉を見ると、古い昔の知人のこ

とをよく思い起こすのだ。

知人は、男性によく気がつく美し

い評判の若妻だった。

時が過ぎ、その当時から10年経っ

た。

 

ぼくは、心理カウンセラーの専門

家として相談を受けた事例をとり

あげてみる。

相談者は35歳の男性で、子どもが

なく職業は警察官。

張り込み中の同僚から妻の浮気を

知ることになった。

車のナンバーから妻がモーテルに

入ったことがわかり彼は愕然とし

た。

 

結婚から3年後にはじまる妻の浮

気は、7年間に及ぶ。

彼は、妻は自身のことより夫のこ

とを最優先にし、彼女を信頼して

いただけに…、信じられず、まる

でドラマのようで、これからどう

生きていけばよいかと尋ねられた。

 

ぼくは、彼に言う。

まるでドラマのようだ。

この件は、ドラマだと思い、彼女

と離婚の手続きを専門家に任せ、

自分の人生はここからが始まりな

んだと応えた。

 

彼のたっての依頼で、ぼくは彼女

とも面談した。

彼女は、潔癖症で寂しがりやであ

った。

結婚3年目、初めて夜勤や出張が

多い彼にかわり、ぼくは彼女とセ

ックスをした。

これを境に彼の目をしのび、徐々

にセックスの熱中症になっていっ

た彼女とぼく。

ホテルのベッドで、彼女に「もう

不倫でなくなったね」と確かめ合

い、この日、激しく炎上した。

 

ホテルの樹に止まる蝉が、声をあ

わせるかのように鳴いている。

セミのオスは大きな声でメスを呼

び寄せ交尾する。このあとメスは

産卵し、オスは7日の寿命を終え

るのだ。

明け方の突然の落雷で、目が覚め

たぼくは、ベッドでふと想う。

人の一生は、まるで空蝉の如くは

かなく思えるのだった。

 

 

 

 

 

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