JR阪和線の和泉府中駅に着く。

和泉府中駅前商店街を山手側にゆくと、

神社があり、その隣の公園に和泉国府跡がある。

和泉府中駅前界隈を散策する。

 

ー和泉府中駅前周辺(和泉国府跡)ー

高架のJR阪和線和泉府中駅。

 

 

陸橋から下り、駅前の商店街(ロードインいずみ)を通る。

 

 

商店街を抜けると、泉井上神社にくる。

 

 

神社の東隣の公園には和泉国府跡がある。

 

 

ー和泉国府と文学ー

<「土佐日記」(紀貫之)>

「土佐日記」による。

土佐守紀貫之は、任期を終え、都へ帰るとき、

和泉国の小津(現泉大津付近)の海を通り、

住吉(現大阪市)へ向かっている。(836年2月)

ゆけどなほ ゆきやられぬは いもがうむ

 をづのうらなる きしのまつばら

 

 

<「更科日記」(菅原孝標女)>

「更科日記」の筆者、菅原孝標女(すがはらたかすえのむすめ)。

彼女の兄は、菅原定義が和泉守で、兄の和泉国府を

訪ねたとき、海の荒れ模様を記す(1051年秋)

冬になりて上るに、大津という浦に、舟に乗りたるに、

そお夜、雨風、岩もうごくばかり降りふぶきて、雷さへなりて

とどろくに、波のたちくるおとなひ、風のふきまどひたるさま、

おそろしげなること、命かぎりつと思ひまどはる。

 

<和泉国府と僧契沖>

国府跡の近くの泉井上神社には、

「和泉」の地名ゆかりの「和泉清水」がある。

 

 

和泉にしばし滞在した僧契沖(1640-1702)。

いづみなる いづみにわける みづがきの

 久しき世より 今も絶えせず          

と歌を詠む僧契沖は、江戸時代の国学の先駆者で、

著書に徳川光圀(「水戸黄門」)依頼の「万葉代匠記」がある。

 

 

ー和泉府中商店街ー

和泉国府跡から商店街を抜け、和泉府中駅へ。

 

 

和泉府中駅前周辺はかわった。

駅前の商店街(ロードインいずみ)の店は、子ども預り所、学習塾、

整骨院、介護施設などで、シャッターを閉じている店が多い。

 

 

2019.12.24

酒井栄蔵(「義侠」)と小林佐兵衛<26>ー新大阪物語(737)