大河ドラマ「西郷どん」(戦の鬼)。
王政復古で、「戦の鬼」となった西郷
吉之助は大久保一蔵とともに倒幕を断
行する。
ドラマで「王政復古」の台本をかいた
岩倉具視はじめ、このときの大久保、
西郷はどう描かれるのだろう。
 
「西郷どん」の感想(鬼)
この国を異国に売る慶喜と断言する吉
之助。
吉之助は、民のために慶喜の首をとる、
そのためには迷っておれん、ほどほど
ではいかんと、戦の鬼と化していた。
小御所会議の西郷の「短刀1本で片づ
くさ」の伝説がある。
「西郷どん」では、吉之助が山内容堂
に聞こえるように、岩倉具視に刀を渡
してほしいと、大久保に伝えていた。
王政復古で、慶喜を排除した新政府が
できるが、以後内戦が起こり、革命は
混乱を招くことになる。
こうして、明治の時代に移るようすを
知った。
 
岩倉具視
下級公家だった岩倉具視。
かれほど、天皇を中心にした国づくり
のために策術をつかい、天皇の壁とな
るしくみを考えた人物はない。
 
新政府(版籍奉還・廃藩置県)と華族
明治4(1871)年。
各藩主は土地(版)と人民(籍)を朝
廷に版籍奉還させる。
このとき公家と諸侯(大名)は、ひと
つにまとめて華族とする。
まだ、各藩(藩知事)が残ったままで、
国という形では、統一されていなかっ
た。
このため、7月、在京の藩知事を招集
し、廃藩置県を宣告する。
 
岩倉海外使節団
廃藩置県をなしとげた明治政府。
岩倉具視はじめ、大久保利通、木戸
孝允、伊藤博文といった政府首脳の
半分は、岩倉使節団として1年10ヶ
月にわたり外遊する。
和装、髷(まげ)姿で渡航した岩倉
は、カルチャショックを受け、断髪、
洋装となる。
渡航組は、欧米先進諸国の文明を
のあたりにし、そのいいところをと
り、日本の近代化を国家目標とする。
 
イメージ 1
 
      左から木戸孝充、山口尚芳、岩倉具視、伊東博文、大久保利通
 
岩倉具視と華族制度
明治6年秋帰国した。
岩倉は、経済的弱い立場にある下
級公家の救済に力をいれる。
三條実美と組織の統一をはかり、
明治7年に設立した華族会館の
長として、華族の統括者となる(
明治9年)。
そして、華族を宮内庁の管轄に置
き、華族の家産の合同を図り、華
族のための銀行である第十五国立
銀行の設立を実現させる(明治1
0年)。
現在、霞が関ビルが建っている地
もと華族会館の地である。
その後、岩倉具視は、明治憲法制定
への道筋をつくりなくなっている。
明治16(1883)年、とし58歳。
 
 
 
9月1日
 岩倉具視と西郷ー王政復古と「岩倉具視」(永井路子)ー天皇をつくった男(14)
9月2日
 第33回「糸の誓い」(「西郷どん」)と坂本龍馬・お龍(「寺田屋事件」)