映画「母と暮らせば」を観た。
山田洋次監督が、最後につくった作品で、
戦後70年を機会に、この映画がつくられたようだ。

イメージ 1映画は、あまりにも悲しいドラマだった。
ドラマとはいえ、実際、長崎に原爆投下された昭和20(1945)年8月9日をもとにつくられている。
この原爆で7万人を越えるひとが一瞬になくなった。
原爆でなくなった息子と生き残った母、
それに息子の婚約者が織りなすストーリー。息子浩二は、二宮和也、母伸子は吉永小百合、そして、大学生浩二の恋人で婚約者町子を黒木華が演じる。

ときは戦争が終わり3年たつ。
遺品が見つからず、あきらめないでいた母が、息子と対話することになる。



幼い頃や寮生のときにさかのぼり、
つきない思い出を笑い、楽しく語るふたり。
婚約者町子のことで、たがいに悩み、葛藤した。
母に諭され、町子が将来結婚することを許せるようになった息子。
現実になった。
町子が婚約者を連れてきたとき、「おめでとう」と言った、
そして、息子にそのことを伝えるとき、抑えきれないものが、
(息子の気持ちになり)いっきに口から出た。
母は息子とあたかも一心同体で、その絆は強かった。

私は、この戦争の3年後は5歳だった。
父は戦地から帰り、戦後、両親と一緒に暮らす。
戦争中のことは記憶がないが、戦後、和歌山から
大阪(西区九条)に移ったときで、貧しいながら
みんな仲良く暮らしていた当時のことを憶えている。
小学生の頃のことや、(やっぱり)母と重ねて、
この映画を見ていた。

映画「母と暮らせば」では、夫を失くしたあと、
戦争で息子の一人は外地で、残った一人の息子は、
長崎の原爆でなくした母だった。
原爆が投下されて3年後、
なくなった息子と母がしばし暮らし、
ひとり逝く母の映画は、観た後も悲しさが残りました。

参考
監督 山田洋次 
出演 吉永小百合、二宮和也、黒木華、
    浅野忠信、加藤健一、広岡百合子、
    小林稔侍、橋爪功

今年観た映画(2015年)

昨年観た映画(2014年)
 2月 5日 映画「小さいおうち」(感想)  山田洋次監督