以下、yomi Dr. 様より抜粋させていただきました。

ありがとうございます。



アートで彩る療養空間 芸術系大学と医療・介護施設が連携

介護施設や医療機関と芸術系大学が手を結び、お年寄りや患者が暮らす空間にアートを取り入れる試みが注目を集めている。生活に癒やしと楽しみをもたらすと同時に、創作に打ち込む学生たちにとっても得難い経験となっているようだ。

吹き抜けに作品

  玄関を入ってまず目に飛び込むのは、吹き抜けの空間いっぱいに飾られた四つの大きなアート作品だ。といっても美術館ではなく、ここは神奈川県逗子市の介護 老人保健施設「セアラ逗子」。2003年の設立時から女子美術大学(神奈川県相模原市)と協力し、お年寄りの生活空間を美大生たちの作品で彩ってきた。

「施設側と話し合い、『季節感』と『ふるさと』をテーマにしました」と言うのは、同大教授の山野雅之さん。白い壁で殺風景になりがちな介護や医療の 現場を癒やしの空間に変える、「ヒーリング・アート」の普及に取り組む。一口にふるさとといっても、イメージは人により千差万別。だから、田園や山、海や 下町、雪国に南国の砂浜……と様々な「ふるさと」を展示した。がけに面して景観がない部屋には、窓の外に絵を配置しており、展示作品は約60点に上る。

 事務長の久保田哲さんは「介護施設は生活の場。自宅と同じように、楽しく過ごしてほしい。そこに絵も音楽もないのはおかしい」。絵を介して、入居者同士の会話が生まれ、表情も明るくなる。作品の優しい風景に囲まれ、職員の心理にも余裕が生まれる、とも。

 このように芸術系大学と介護施設が連携するケースが、近年増えてきている。

 東京都小平市の特別養護老人ホーム「やすらぎの園」の浴場前には、一面に動物の壁画が描かれている。近隣にある武蔵野美術大学の学生によるものだ。

 04年から美大生の実習を受け入れている。学生はお年寄りの話を聞きながら似顔絵やクラフト作品をつくっていく。「お年寄りは、孫のような学生が来るのを楽しみにしている。学生にも貴重な経験になっているようです」と、同園の鈴木真喜子相談課長は語る。

  ただし、芸術作品なら何でもいいわけではない。山野さんは、「けばけばしいものより、穏やかな優しい色彩のもの。人物や動物が配置された絵は好まれるが、 肖像のような人物画は『夜に見ると怖い』という声を聞きますから、避けたほうがいい」と説明する。優しい色彩といっても、視覚に衰えがある高齢者向けに は、明暗のメリハリをつける必要がある。


高齢者や病気を抱える患者がどのような作品を望むのか。介護、医療現場の声を聞きながら、試行錯誤を続ける。大学院1年の水越万紀子さんは「いろいろな人 に受け入れられる作品を、共同作業でつくる。個人の創作では得られない経験です」と話す。医療・福祉と芸術・教育のコラボレーションは、双方に新しい風を 吹き込んでいるようだ。



『季節感』

『ふるさと』



癒しの空間を大切にしつつ


医療・福祉と芸術・教育のコラボレーションにより

双方に新しい風を吹き込んでいく・・・


今後の更なる成功に期待したいものですね。




KAZU の 『なんでやねん!? 関東平野!!』