「独逸の音色を求めて」S氏宅へのオーディオ訪問 | WESTHILLS/SAPPORO

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札幌から真空管アンプの製作とビンテージオーディオ機器の話

AD1シングル、AD1プシュプルアンプを使っているS氏宅のシステムをご紹介いたします。知り合いになってから早10年程になります、S氏がドイツの業務用アンプを改造してノイマン社プリアンプWV-2をコピーして製作している方だと情報を得て、どうしても話を聞かせてもらいたくて、訪問したのが初めての事だと記憶しています。

 

 

先月に訪問させていただいたときの画像です、建築事務所の打ち合わせ室にオイロダインは設置されています、スピーカーは米松と思われる合板木材で製作されてたボードにスマートに装着されています。アルニコタイプで綺麗なスピーカーです。導入は4-5年前のようです。ボードは建築関係の仕事柄、極上の品物です、新しい時は白木で初々しかったのですが最近は綺麗なアメ色に変化し味わい深い、いい感じに変化してきました。両脇壁も木版で響きをよくする工夫がされています。

 

 

中央上部に取り付けられてエンブレムのKlangfilmバッチは厚手のアルミをエッチングして複製製作されたものです。

 

 

ネットワークはオリジナルで、大型のOILコンと空芯コイルが目に留まります。グレー色のSPコードは私も使っているTELEFUNKEN製です。

 

 

入口は限定販売のEMT社のMCカートリッジTDS15LZi、昇圧トランスはJS#41です、アーム、プレーヤーは画像の通りです。930stのプレーヤーインシュレーターも金属製のしっかりした物を使われています。

 

 

プリアンプはTELEFUNKENのV54アンプを改造しRIAA EQにして使っています。V54はMONOアンプで2段重ねでステレオに仕様に、WOODケースは無垢材で製作されています。私のところにもV54(一台のV54がステレオになっている)の同じEQアンプがありますがS氏に製作して頂いたものです。アンプの上に昇圧トランスJS41が青いシャーシーに搭載されてるのが見えます。この壁の裏側の部屋にLINEアンプとパワーアンプが設置されています。

 

 

裏側の部屋にあるアンプ棚です、前回、前々回にご紹介したAD1アンプ群があり、上部の棚にLINEアンプとチューナーが設置されています。AD1アンプはシングルとプッシュプルを繋ぎ変えて聴き比べているそうです。S氏いわく「どちらかというとシングルが好きかな・・・」と申されています。LINEアンプはV54から取り出した出力トランスとプレートチョークトランスを使ったP-G帰還回路だそうです。入口から出口までドイツで固めて聴かれている、ヘビーマニアです。

 

一枚目の画像で、スピーカーの両脇壁が少し狭いなと気づかれた方が居るかもしれませんが、今年事務所を改造するそうで、この画像の倍の広さに広げ、空間は広くなる予定です。また新たにEMT927導入も同時に行うとの事で、現在以上に良い音が聴けるのではないかと期待が広がります。その時はまた報告できればと考えています。