薄型マランツ #7 のEQアンプを作ってみました。 | WESTHILLS/SAPPORO

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札幌から真空管アンプの製作とビンテージオーディオ機器の話

過去にマランツ#7EQアンプをオリジナルと同サイズで製作していますが、今回は製作費用を下げたタイプのマランツ#7を製作挑戦してみました。コスパを考慮した、いくつかのポイントを上げてみます。

 

①シャーシーを小型化にする。

②LINEアンプを簡素化する。

③部品を許せる範囲で安価の物にする。

 

 

 

アンプのケースを薄型にして小型化し、コストを下げることにしました。しかし実際にはさほど下がらなかったのが実情です。使用鉄板のサイズを小さくしても、工程数は同じで、レーザーカット、ベンディング、塗装、シルク印刷の工程を省略は出来ないという事です。

 

 

LINE回路を変更してコスト押さえる、これが一番、コスパを上げるポイントになりました。前回のLINEアンプは3段アンプでしたが1段のカソードフォロアーにました。マランツ#7EQの質を守りながらあまりキャラクターが乗らない回路という理由でこのEQの3段目のカソードフォロアーをそっくり頂くことにしました。これで真空管数を2本省略することが出来ます。また、この他にこうするための必要性がありました、電源トランスです。前回のトランスはカットコアの特注で尚且つトランスケースを工場に依頼製作したため、かなり高額なトランスになってしまった経緯があります。今回は安価でかつ漏洩磁束がほとんどないソフトンさんのRコアトランスを使いたかったからです。ソフトンさんのヒーター容量は12AX74本が精一杯の容量しかない無いので、この本数にするしかなっかったという理由です。

電源回路においても、今までは現行品の基板型電解コンデンサーを使うことを控え、ブロック型コンデンサーに拘ってきました。しかし、薄型シャーシーにしたこともあり、割り切って基板型のコンデンサーを取り入れました。結果的にはブロックと基板型との音の違いは私にはわかりませんでしたので正解だったのかも・・・・・。

 

 

部品は許せる範囲で安価のものに、カソードフォロアーのカップリング CDE0.47μFフィルムはebayでまとめて購入しました。本来であればCDEブラックキャットの黒400V ペーパーOILしたいところですが@¥2500もします。0.1μFは未だ安価な160Pを採用、0.01μFは160Pやブラックキャットにもオイルペーパーで入手出来ず、形状の近いフィルムのRCAになっています。抵抗はA&Bのソリッド抵抗は外せないところで主な所に使ってます、一部カマヤも使用しています。パスコンは基板形状上、縦型コンは使用出来ないのでSPRAGUEのチューブラ型を採用です。

 

 

EQ素子にはスチコンを使用しています。整流回路にSicPCDP0665G1、ヒーターはファーストリカバリーRBA406Bになっています。

 

 

ボリュームも大きく音質にかかわる部品です、コストこともあり、アルプスの角形にするかコスモスにするか迷いましたが、韓国のKTSのアンプにもコスモスが使われていたので、それにしました。LINEセレクタまでのシールド線は安価で作業性の良いモガミ2944になっています。

 

 

 

真空管は、はじめ最近までオール松下を使っていましたがEQ初段をTELEFUNKEN ECC83 リブプレート、スモールロゴ ◇ にしました。ここはコスト無視して奮発、このアンプ中、高価な部品になりました。

このシャーシ―はレーザーカット製作することで複雑形状で製作が可能です、天板の形状はレーザーではならの物です。さらにハンマートーン塗装することで高級感が出ています。

 

 

今回で3種のマランツ#7型のアンプを製作しました、私の現用使用機になっています。いろいろと製作してきましたが気に入った音で聴かせてくれるのはこのアンプという事に現在なっているようです。