私のオーディオシステム ④ ガラード301+オルトフォン RF-297 | WESTHILLS/SAPPORO

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札幌から真空管アンプの製作とビンテージオーディオ機器の話

私が常用している、ガラード301+オルトフォンRF-297です、stereo、monoもSPUで一緒に使っています。monoレコードは10%程度の数なので、無精者な私はステ針で聴いています。たまにCタイプカートリッジで聴くと中音の濃厚なサウンドに魅了されるのですが、やはり面倒。

 

 

RF-297はロングアームですが何故ロングを選んだのか?そもそもショートアームとどう違うのか知る必要があります。

 

 

ショートはレコードへの追従性が優れておりメリハリの利いた音になると言われています。クラシックとJAZZではJAZZ向き思います。ショートとロングではロングのほうが丸み持ったやさしい音になるような気がします。

アームの長短による振動の伝わり方、材質の種類による振動伝達で音が変わる、内部に使われている配線材の種類によるもの、長い方がエコー成分が多くなるとおしゃる方もいます。

私はクラシックを聴くことが多いのでロングの方を使います、またEMT TSD15の音よりSPUが性に合うようです。

 

RE-297には前期と後期があるようで私のは後期品です。見分け方はアームベースが丸が前期、三角が後期です。

前期、後期ではアームパイプの材質、内部配線の違いがあるそうです。

決定的にパイプの響きは前期のものが良い音がすると思います、聴き比べたことがありますが予想以上に違います、音にかかっていた薄い膜が取り払われた音になります。

また、ウエイトと支点の間に黒い線が入っているものも良く見かけます、これは樹脂のスリーブをかませてウエイトとパイプを振動を遮断してるものです。樹脂が劣化するとウエイトがお辞儀してしまします、もちろん大丈夫、修理は今でも可能です。私のにはこの樹脂(ゴム?)が無いタイプです。またショートアームではレコード最後の曲では歪ぽっくなりますがロングでは比較的、無視出来るようです。レコードの変形についてもダイナミックのほうが有利とされています。前期のものは欲しくても、50万円以上の価格帯が多く、なかなか手が届かない昨今です。

 

 

アーム方式にはスタティックバランスとダイナミックバランスがあります。RF-297はダイナミックバランスです、軽針圧1.2-1.5gのカートリッジではスタティックバランスが向いているようですがSPUなどは3.5-3.7gの針圧にはダイナミックバランスが向いているようです。

 

ダイナミック方式とはスタティック方式では重力を使って錘とバランスを保って針圧をかけるのに比べ、バネの力を使って強制的に針圧をかけている方式です。

 

RF-297ではアームと昇圧トランスを接続するシールド線はテレフンケンと相場が決まっているようです。SPUのインピーダンスは3Ω程度と低いもので、受け取るトランスの一次側が同程度に低ければ線間容量をそれほど気にする必要は無いと思います。MMカートリッジはインピーダンスがそれより大きいのでシールド線の相性は気にされた方がよいと思います。

 

 

軽針圧用として表的なものがナイフエッジのSMEのアームがあります。SMEはインフォースキャンセラー、ラテラルバランスなどが装備されていますが軽針圧用なので必要な装備です。しかし、オルトフォンのダイナミックバランスでは省略されています、針圧が重いので無視出来るという理由のようです。装備が必要な限界値は2.5-3gと言われています。

 

 

後期のRF-297はシェルの回転防止の切り込みは上下ですが前期のものは下のみになっています。もともとAシェル用アームだったのですが後期品なってGシェルも使えるようになりました。ただし、キャビネットにアーム取付時にはどのシェルを使うのかでオーバーハングを守る必要があるのはゆうまでもありません。

 

 

針圧は3.6gにしています、針圧計は不可欠アイテムですが、もし針圧計の電池ななくなったり、針圧計を持っていない場合にはアームを宙づりにしておおよその針圧をかけることが出来ます。シェルの下辺のがターンテーブル筐体の角の高さに合わせるせることで希望(3.6g)の針圧が得られます。

 

 

ガラード301にはいろんなバリエーションがあり、多くの放送局などで使用されて来ました。クイックスタートクイックストップなどの高度な要求に答えロングセラーになった、製品です。今でも、修理部品が入手出来、メンテナンスが可能なのも素晴らしい事だと思います。なによりも、音質も超一級と絶賛するファンが多い製品です。

 

黒プレートもあります。

 

51400/2の番号はOILスピンドル、/1はグリススピンドルでこのグリスタイプは品物が少なく高額で取引されています。ハンマートーン塗装でよりシックな雰囲気を作っています、是非欲しいですね。

 

 

 

SP78回転も出来、また理想的な電磁回転スピード調整機能を持っています。導入時は50Hz、60Hz地区ではプリ―を交換しなければならない場合がります。どのプーリーが装着されているか確認しましよう。

 

ストロボ付きターンテーブルも選べます。

 

 

レコードに針を落とすのは神経の使う所作ですがアームリフターも数種販売されています、自信の無い方は取り付けてはどうでしょうか、私は使っていませんが。

 

本命の301の弟分の401です。これもなかなか音が良いと思います。他にはトーレンスが候補として挙げられます、私はベルトとアイドラを併用しているために回転の立ち上がりが悪いので好きではありませんが。

 

現在、販売されているキャビネットは、コンピュターマシンで切り抜かれた板を積層して作られたリジットな物が多いようです、YouTubeで作られる工程が動画で紹介されています。以前はユートピアさんのキャビネットが主流でしたが今はこのタイプで、付板の上にぶ厚いクリア塗装が塗られた高級感あふれるものです。価格も相当、分厚いようですが。

 

当時の製品には現代のタッチスイッチやタクトスイッチではなく、「かっちり」とした応答のレバースイッチが使われ、自分の意思がはっきりと伝えられる手応えが頼もしいですね。

 

※使われている多くの画像は市内のショップに協力頂きました、ありがとうございます。