O型 30%
B型 20%
AB型 10%
大まかな日本人の血液型の割合は、こんな感じです。
2つを比べてみると、AB型の必要数の割合が高めであることにお気づきでしょうか?
その理由は、「AB型の人が少なくて、あつまりにくいから」ではありません。
実はAB型の血液は、特別なチカラを持っているのです。
正確には、「AB型の血小板・血漿とO型の赤血球は、特別なチカラを持っている」
ですが。
その特別なチカラとは、
他の血液型の患者さんに輸血ができる
ことなんです。
なので、血液型がわからない患者さんに輸血が必要なときには、AB型の血小板・血漿とO型の赤血球が使われます。
では、血液型がわからない患者さんがそんなにいるのか?というと、、、
いるんです。
常にいるのです。
それは、
『血液型が違うドナーさんから造血細胞移植を受けた患者さん』
です。
造血細胞移植とは、骨髄移植・末梢血幹細胞移植・臍帯血移植の総称ですが、これらはいわゆるABO型(赤血球の型)が違っても、HLA型と言われる白血球の型が一致すれば、移植が可能です。
例えば、A型のドナーさんからB型の患者さんへ移植することができます。
ですが、その移植された造血細胞は、ドナーさんのA型の血液を造る細胞なので、移植後も患者さんの身体の中で、A型の血液を造ります。
そして元々B型だった患者さんの血液は、徐々A型の割合が増えて行き、最終的にはA型に変わります。
この、血液型が変わって行く過程でも、輸血が必要になります。
その時は、A型なのかB型なのか、どちらを輸血していいのかわからない状態なので、オールマイティなAB型の血小板・血漿とO型の赤血球が使われるのです。
このように必要とされるAB型ですが、日本人の10%しかいない上、血小板・血漿は献血ルームでの成分献血でしか採取できませんし、血小板については有効期間がわずか4日しかありません。
なので、特にAB型の血小板成分献血は、常に求められているのです。
AB型で健康な身体をお持ちのみなさま、お願いします。
是非献血ルームへ行ってください。
お時間を作っていただくのは、大変だと思います。
みなさんのおチカラで、移植後の最後の闘いを乗り切れる患者さんがいるのです。
長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。