9月に入り病棟で過ごしていた時の状況です。
抗がん剤の大量療法のおかげか、皮膚や眼
の浸潤は小康状態となり、文字盤での簡単な
会話は出来ました。
体を動かすこと、言葉を発することは出来ない
のですが、それなりに連れ添った夫婦なので、
文字盤無しでもなんとなく言いたいことがわか
る気がしました。
ただ、先へ進むには麻痺の回復が必要なの
ですが、あまり改善は見られず、抗がん剤で
少しだけ時間を稼いでいる気がしました。
かなり骨髄もお疲れのようで、なかなか血球
の数値があがってこなかったかと思います。
抗がん剤は強力な治療薬であるとともに、
体を蝕む毒性もあると聞きます。
既に相当量を投与しており、合併症リスクは
高いと言われていましたが、先生方の支持
療法と本人の生命力の賜物か、抗がん剤
治療はこなしてくれました。
中枢神経に浸潤しており、そこへ抗がん剤を
届かせるには、大量療法が必要なのですが、
大量投与に体が耐えることが出来なくなって
きています。
投薬量の限界が近づきつつも、白血病細胞は
しぶとく、徐々に手段が限られてきたことも
事実です。