我が家の猫ちゃんは可愛い


ゴールデンの長毛

緑色の大きな目

ふわふわな猫毛で歩く丸みを帯びた体は、

360度どこから見ても可愛い


大人しそうな顔でこちらを見上げ、

ひゃんっと小さな声で鳴く


かまって欲しい時

ご飯が欲しい時


じっと見上げ、行動を起こすまで見つめてくる


あまり声は出さない

たまに口だけ開けるが声は出さない

ごくたまにひゃんっと鳴く



あぁ、可愛い



そんな猫ちゃん

最大の味方はお母さんだが、

最大の敵もお母さんだ


長毛には長毛ならではのお手入れがある

毛を櫛でとかなければ、

すぐ毛が絡まって毛ダマになる


先代の猫先生はお母さんに絶対の信頼をおく、

賢く肝の座った猫先生だった


さすがは喋るだけある




猫ちゃんは、

大人しい顔をして荒くれ猫ちゃんだ


抱っこをすればシャーッと威嚇

触り過ぎると強烈な猫パンチ



いつか、猫ちゃんのご機嫌をかなり損ねてしまった時、

右手首の骨の上を全力でパンチされた

手を引くより動きが瞬殺だ


打撃力は強く、

一週間腫れがひかず、腕がびりびり痛んだ

猫ちゃんは脅威だ


人の欲望を敏感に察知して、攻撃にまわる


『抱っこに慣れない猫と仲良くなれる動画』を見つけた時、

欲どうしくも猫ちゃんに馴れ馴れしく触ってしまった

瞬殺だった




お母さんは猫ちゃんに説教する


「あんたがねぇ

どんなにシャーッて言っても、

お母さんの方が強いんだからね

お母さんだってシャーッてやるよ!!」


「あんたは自分が一番偉いって思ってるかもしれないけどねぇ

お母さんが一番偉いんだからね」


今日も猫ちゃんに向かって説教していた




一度、猫ちゃんがお母さんに向かって

背中を丸め体ごと大きくして、

ファーッと威嚇したのを見た


お母さんは

「ファーッ!!」

と言って両手を挙げて、

「お母さんの方が大きいよっ!!」

と威嚇し返していた


目の前で見た


大爆笑した


猫ちゃんは可哀想に縮こまって耳を低くしていた



その後すぐ別の部屋でも同じことを猫ちゃんと繰り広げていた



やっぱり、

猫ちゃんの天敵はお母さんだ


私など足元にも及ばない


鼻にもかけて貰えない



でも、

お母さんは猫ちゃんを抱っこ出来る

甘えて貰える


トムとジェリーみたいな仲良く喧嘩している


私もまざりたいが、

欲望に勝てない私は

猫ちゃんをしつける責任を放棄したので、

義務も主張出来ない


見てるだけ、ちょっと触るだけでも幸せだ