夜の道の駅のトイレは怖い


トイレは道の駅の中には無く、道の駅の目の前だが外にあった


コンクリート打ちっぱなしの頑丈な建物で、入り口を入ってから男女に別れる

夜のトイレは人がいないだけで薄暗い

昼でも明るくないトイレに照明がついていた



いつもの友人と待ち合わせをしたある日

道の駅の中に入る前にトイレに行った

友人は個室までは来ず女子トイレの入り口で待ってくれた


1人、個室に入ると頭の上後ろに何かがいる


長く整ってない髪が胸のあたりまである

胸から下が蛇で胸から上が女性の蛇女


が、扉を開閉する枠組からこちらを見ていた



ちょ~っとここじゃなかったかなぁ???



個室を間違えたふりをして後ろ向きのままゆっくり出た

上も後ろも振り向かない

何も知らない気付いてないふりでそのまま他の個室へ移動した



怖かったのもあるが、かなり驚いた

なぜここに蛇女


その後どこにも着いて来なかったので、

道の駅で友人と過ごして

トイレに行く前に友人と別れて家に帰った



駐車場に着いて車を降り、家の鍵を開けて引き戸の玄関を開ける


いた


玄関の上にトイレと同じように蛇女が待っていた




先回りされた……


マジかよ




初めて先回りされた


何があって自分はこうなったのか

蛇女は自分の昔の話をした


多分、深く理解出来てなくて申し訳ない…



ここは昔は道の駅ではない


山を開いて出来た場所だから、その昔色々あったのだろうな

と思う




先回りのフットワークが軽い蛇女だった


こんな人なかなか現代ではお目にかかれない