二月頃から兆候はあった。


頭の中のネジが錆びたように思考が動かない。

言われたことはわかるから、それは動く。まるでロボット。


料理もやらなくちゃと頭に浮かんでも思考が追い付かない。


クックパッドみても

クラシルの動画見ても


思考が動かない気持ち悪さ。


繭があったら、その中にくるまって目を閉じて身体をぎゅっとちぢこませていたい、そんな衝動が日に日に強くなってきて、そんな自分に恐怖心もあった。

これ、ヤバイって。

だけど、そのうち、そのヤバイと感じていた感覚さえ消去されて。


しなくてはいけないこと

動かなくちゃいけないこと

立ち止まってはいられないこと


言葉という形としては頭に入ってくる。造形として。

だけどそこにちゃんとした意味を見いだせない思考停止状態。


口からうまく言葉も発せれない気持ち悪さ。


苛立ち

焦燥感

頭の中の思考停止をもて余す気持ち


やらなくちゃいけないことができない自分に後ろめたさを感じて。


ダメなやつだという気持ちだけ、増幅されていった。


今もまだ自分は何もできないという気持ちはぬぐえないし、できていなかった、できないという事実は事実として年だけ食って未熟者ということは頭にある。


数日前の診察で、

話しているうちに涙がこぼれて、いつの間にか涙声で先生に話をしていた。


やらないではなく、やれない自分

考えないのではなく考えられない自分


ろくな食事も作れず、虐待しているのではないかと怖いと。


先生からは、虐待じゃないよ、

二人とも生きてるでしょう?

生きているだけでまるもうけ!

そう言われて、また泣けてきた。


少し薬を増やそうね。

気持ちが楽になる薬ね。


そう言われて一種類、薬が増えました。


薬の効能は二週間くらいでききはじめるらしい。



昨日今日と、少しだけどおかずも作れた。


今は薬に頼らざるを得ない自分。


できていた過去は、120%全力疾走での子とで、それが自分の本来の姿ではないとは認識しているけど、あまりにもできなさすぎて、自分をもて余す。



昨日は、ダウンしている母親をみかねたのか、我が子が自分から米研ぎと炊飯をかってでてくれた。(言われずにやったのは初めて)


米研ぎ炊飯なんて、小学生になったら言われなくても、できて当たり前のことかもしれないけど、


だけど


他から見たら大したことないかもしれないけど


我が子にしたら、自分から進んでは、小さな一歩。


水加減もうまくて美味しかった。

私よりうまいかもしれない。