今日は俳句。
三夏【万緑】
夏の山野をおおう植物の満目の緑をいう。
「茂」よりも広範囲な情景である。
王安石の詠んだ「万緑叢中紅一点」など、
もともと漢詩に用いられていたが、
中村草田男の次の一句により、
俳句の季語として定着。
「万緑の中や吾子の歯生え初むる」
***
万緑や 山門の上 苔生して
ちょっと車で出かけて
高月院を訪れました。
人影もまばらで
蝉の声だけが高らかに響いていました。
◆笑い仮面さんからの講評
手堅くまとめられましたね。
ただ、《万緑》という季語のなかには
《苔》も含まれていたんじゃないのでしょうか?
だから、草田男は、
あえて、わが子の《歯》とならべて詠んだのでしょう。
ここは、たとえば、
>万緑や山門にまでおよびけり
くらいに、
《万緑》づくしにしてみてもいいかもしれませんね。
そ〜ですね!それそれ!
という俳句に生まれ変わりました。
ひとこと替えただけで…こんなに広がりを感じるとは
俳句って凄いです。
友の会07-22(2019年度)