「春はあけぼの」と、清少納言が「枕草子」で個人的見解を文章にして以来、多くの人はこの言葉が先入観になってしまいました(笑)

 

夜明けや夕暮れの風景を愛する私は、「あけぼの」の美しさは春だけではないですよ、と声を大にして言いたいところです。

 

ただ、清少納言は触れていませんが、「春のあけぼの」には霞(かすみ)がたなびくという優しい風情があります。(霞は春の霧のことで、霧は秋の季語です。)

 

そんな「春のあけぼの」の風景を求めて、神戸の市章山に撮影に行ってきました。

 

今朝の日の出は6時27分と、真冬から随分と遅くなってきましたが、それでも5時半にはスタンバイしなければ美しい景色を逃してしまいます。

真っ暗なカーブだらけで歩道のない山道を、ヘッドライトを付けて歩くのは勇気がいります。

 

さて、5時49分に撮影した大阪方面です。

神戸東部から大阪にかけての夜景と、マジックアワーの空の色が美しい!

 

六甲アイランドの向こうの空が朝焼けし始めました。

 

南のポートアイランド・神戸空港方面です。

多くの船が行き交い、対岸の山並みが見えています。

 

六甲アイランドの周囲の海が明るくなってきました

 

日の出の時間が迫り、東の空がオレンジになり、雲が赤く染まってきました。

 

南西のハーバーランドや和田岬方面です。紀伊半島が淡い紫色に染まって、よく見ると海と陸の境目に霞がかかっています。

 

ご来光です。全てのものが再生する時間。

霞の中に大阪のビル群の影が見えます。

 

綺麗な神戸の街です。

この時間の色が一番好きかも。

 

大阪方面を超望遠で撮影。

湾岸線の橋桁や大阪北部のビル群、稼働し始めた工場の煙など、エネルギーが満ちている風景です。

 

ポートアイランドの向こうのコンテナ船が霞み、対岸はもう優しい光に満ちています。

「春はあけぼの」 霞のかかる風景は、春そのものですね。