前回の「金剛峯寺編」の続きです。

 

金剛峯寺の素晴らしさに圧倒されながら、息つく間もなく壇上伽藍に向かいました。

数々の伽藍が雪景色でどのようになるのか?

はやる心を抑えきれません。

東塔からいくつもの伽藍が見えてきたときの喜びはマックスです!

 

青空と雪景色で、とても鮮やかで輝くように見えます。

 

灯篭の先に三昧堂・大会堂・大塔が見えています。

ちょっとマニアックな構図ですが、この空間を表現したかったのです。

伝わったでしょうか?

 

三昧堂(さんまいどう)と西行桜です。

2m四方の小さなお堂ですが、この中に僧が籠り大日如来像の周囲を回りながら修行する施設です。

西行法師もここで修業し、1177年の修復に関わり、桜が植えられました。

真言宗といえば高野槙ですが、桜のある珍しい景色です。

 

雪の積もった西行桜の向こうに大会堂と大塔の景色です。

ここは正に空海ワールド!

 

振り返ると東塔の別の姿が現れました。

空の雲が流れ、刻々と光が変わり、景色が変わります。

 

建物ばかりの写真で恐縮ですが、大会堂の西側のひさしの奥行き感が美しい!

 

雪の坂道の途中にある不動堂です。

静寂の中、屋根の雪が融けて落ちる音が響いていました。

 

階段下から見上げた大塔。

内部は立体曼荼羅となっています。

朱色が鮮やかで、また建物の大きさに圧倒されます。

 

「弘法大師御影像」が奉納されている御影堂(みえどう)です。

お大師さまの十大弟子像が掲げられています。

高野山の最重要施設として非公開でしたが、最近は年に一度だけ外陣への参拝ができるとか。

外からでも聖域であることがよく分かり、言葉にできない重みを感じます。

 

御影堂と大塔をモノクロで撮影しました。

モノクロはまだ勉強中ですが、今回撮影した中でベスト3に入る作品になったと思います。

右に写っているのは三鈷松です。

 

上の写真と同じ角度からカラーで美しさを表現してみました。

御影堂の金色の吊り灯篭や、階段に映り込む大塔の朱色に気を奪われていて、大塔の屋根の先が欠けてしまい、不注意でした。

ここでもっと追い込んでいればよい写真になったのに、と反省しきりです。

 

西塔(さいとう)は、真言密教の根本道場におけるシンボルとして建立され、根本大塔と呼ばれています。

この建物は1834年に再建されたもので、堂内は立体曼荼羅になっています。

大塔と比べるとより深い精神性を感じる、重厚かつスタイリッシュな威容です。

 

ふと気づくと撮影を始めて3時間以上経ち、水分補給も昼食も忘れていました。

いったん休憩しようと壇上伽藍から出ようとすると、蓮池が凍って日光を反射し、輝いていました。

冬の高野山の風景がこれほど豊かなものとは想像もできませんでした。

 

身体も冷え切っていたので、温かいおうどんを頂き、ホッコリ。

 

この後、バスで奥の院に行きましたが、また別の記事にしたいと思います。