今日9/19は「第61期福井県アマ将棋名人戦」が福井新聞社の
閑々亭で行われました。
9連覇を目指す西澤名人に3年振り3回目で初の名人位を目指す
中屋六段の最高峰の決戦。
対局前の両対局者
エントランスホールでは大盤解説会も行われました。
3年連続の瀬戸川五段と初めての木下五段のW解説
大盤解説会で解説に見入る観戦者たち
ケーブルTVの取材もありました。
第1局 相掛りから持久戦調の将棋になり、西澤名人が果敢に攻めるも
中屋六段の5四歩が好手でペースを握り、ほぼ中屋六段が
作戦勝ちから完勝し、幸先よく先勝。
西澤名人によれば、第1局に負けるのは中西六段の棒銀に負けて以来との事。
第2局 後手番となった中屋六段は雁木から右玉というあまりみない作戦。
しかし、西澤名人は矢倉から理想的な駒捌きで中盤では必勝形。
そこから大事をとった手に中屋六段が手に乗って馬を作り一時は逆転模様だったが
西澤名人の3六歩と馬に働きかけた手が大きく、大きな駒得から
長手数の将棋をなんとか勝ち切り 1勝1敗のタイに戻す。
第3局 あたらめての振り駒で「と金」3枚で先手を引き当てた中屋六段は
先手ゴキ中から穴熊にする最近プロ間でも流行っている将棋。
西澤名人も負けじと穴熊に囲うが、先に穴熊に潜っていた中屋六段が4五歩~3五歩と
積極的に動き優位を築く。西澤名人も5六角~8九角成~3四馬と馬を引き付け
第2局同様の長期戦に持ち込む。
難しい局面から先手・中屋六段が2三銀と打ち込み「新名人誕生か!?」の局面を
作り上げたが、直後の西澤名人の1四馬が只捨ての鬼手。
最後は長手数の詰みを決めた西澤名人が●○○の連勝で逆転防衛。
最終3局はどちらが勝ちか分からない大激戦だったが、西澤名人の鬼の終盤に脱帽。
中屋六段に十分勝機があっただけに、「死神」と恐れられる西澤名人の終盤力は
相変わらず凄く、西澤名人が9連覇を達成した。
第3局 終了直後の両者の表情。
どちらが勝者か分からない状態
(顔を覆ているのが、逆転防衛を決めた名人)
両対局者による感想戦