MOVIX宇都宮にて 「フライト」 鑑賞。
「フォレスト・ガンプ 一期一会」のロバート・ゼメキス監督がデンゼル・ワシントンを主演に迎え、
「キャスト・アウェイ」以来12年ぶりに手がけた実写作品。
第85回アカデミー賞で主演男優賞、脚本賞にノミネート。
フロリダ州オーランド発、アトランタ行きの旅客機が飛行中に原因不明のトラブルに見舞われ、高度3万フィートから急降下を始める。機長のウィトカーはとっさの判断で奇跡的な緊急着陸に成功し、多くの人命を救い、一夜にして国民的英雄となる。しかし、ウィトカーの血液中からアルコールが検出されたことから、ある疑惑が浮上し…。
ネタバレあり。
カズの採点 75点(100点満点中)
最近は「ポーラー・エクスプレス」や「クリスマス・キャロル」などのお子様向け3Dファンタジーを撮り続けて来たロバート・ゼメキス監督には少々不満でした。
大傑作「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の監督がいったいどうしてしまったのか‥。
そして今回やっと、12年ぶりの実写作品で予告編も面白そう!
背面飛行する旅客機と、「英雄か、犯罪者か」という文句には期待十分でした。
デンゼル・ワシントン扮する機長は凄腕のベテランパイロット。
嵐の中を離陸して突破したのも束の間、機体破損による墜落を奇跡の操縦で生還する。
この冒頭20分の墜落シーンは緊迫感がありました。
こんな飛行機には乗りたくないですね~。
(しかし『ユナイテッド93』の緊迫感には劣りますが‥)
乗客乗員102
アルコールが検出されて思わぬ方向に‥。
というストーリーかと想像していたら、違ってました。
オープニングシーンで、この機長が普通じゃないことを知らされます。
CAの彼女と一夜を過ごしたのは良いとしても、
アル中でヤク中、遅刻はするわ、フライト中もウォッカをジュースに混ぜて飲むわ‥。
こんな機長いるかいな?って感じでした。
この機長、アルコール中毒でどうしようないダメ人間だった!
(中盤のアルコール依存症描写には中だるみを感じました)
腕の良い弁護士がついて嘘を突き通せば無罪となるところ、
最後に良心を見せてくれたのは良かったかな。
生きていく上で、仕事や家庭に嘘をついていることがあるかもしれない。
何かのキッカケでその嘘が破綻したときの苦しみ・清算について上手く描かれていました。
そういえば、テッドでもアルコールとドラッグを浴びるシーンがありましたね。
アメリカという国はアルコールとドラッグは日常なのでしょうね。
トモの採点 80点(100点満点中)
もう墜落しかない・・・
という危機を、神業的な操縦で着陸させた主人公。
このフライトシーンはかなりの迫力がありました。
それから一転して、主人公の心の闇との葛藤。
せっかく断酒したのに、我慢できずにまた手を出してしまう・・・。
パイロットとしてずば抜けた素晴らしい腕を持っているのに、
私生活は・・・。
最後の最後には、嘘はつき通せずに他人に責任転嫁ができなかった。
主人公にも良心が残っていたということでしょう。
人間誰しも弱い部分はあると思う。
けれど、ここぞと言う時には、凛とした強い意思を持たないといけない、と思いました。