あっという間に11月も終わりに近づきました。しばらくぶりのブログ更新です。サボってすみません。

9月から始めた抗がん剤治療、私の場合は「AC療法」というとても一般的な乳ガンの治療法です。今日は最後の4クール目の投与からちょうど2週間です。思い起こせば様々な副作用との戦いの日々でした。途中のブログに「抗がん剤は大したことない」などと的外れなコメントも書いてありましたが、撤回します。4回繰り返したこのAC療法の薬、真っ赤なアドリアシンと点滴のエンドキサン。ああ書くだけで気持ち悪さを思い出す…。4回とも同じ副作用ではありませんでした。初回に関しては前ブログの通りなのですが、2回目以降に現れたものもありました。その中で事前に医師から説明がなかったものを書きますね。

3回目の後半に始まったのがベタベタの涙と目やに。何だか涙が多く、指でふくとベタつく。鏡を見ると日中なのに目やにが目尻の方についている。目がかゆいとか痛いとかは一切ないのですが、何だか見えづらい。まさか抗がん剤の副作用とは思わなかったのですが、一応主治医の先生に報告したら「珍しいですが副作用の一種だと思います」の回答。先生曰く、目と鼻がつながっている途中の部分が抗がん剤によって炎症を起こして詰まっているため、本来鼻水として鼻に流れるものが目に流れるとのこと。何と!私は目から鼻水たらしてんのね。だからベタベタなのね。確かに風邪気味だったので普通なら現れない症状が出てしまったということでしょう。

次に、記憶障害。このAC療法の3ヶ月のうち、全く記憶にない出来事がいくつかあるみたいです。人から指摘されて発覚したのが3つほどあるので、指摘されていないことが他にもあるかもしれません。例えていうならば「友達と道で会ったとき何話したかな」とか「あそこに行ったけど何買ったっけ」などという部分的な記憶の欠如ではなく、友達と会ったことさえ、店に買い物に行ったことさえ記憶にないという症状です。エピソードまるまる見に覚えがないのです。明らかに物忘れとは違うもの。指摘された時は愕然としました。認知症の始まりかとも思いました。でも、これも抗がん剤副作用としてあるようですね。ネットで調べたらいろいろ情報が載っていました。今は一時的なものと割りきって気にしないようにしています。

3つ目に耳鳴りです。元々私は耳があまりよくはなく、突発性難聴も患ったことがありました。3クール目の終わりから現在にかけて耳鳴りが続いているので「あ~、私の耳も老化してきたのかな」と軽く考えていましたが、ふと思いついたのが「まさかこれも抗がん剤のせいか?」。調べてみたら案の定、副作用の中にありました。末梢神経障害による耳鳴り。抗がん剤をやめてしばらく経てば治まるみたいですが、逆を言うとやめないうちは治まらない可能性あり。日中はあまり気にならないのですが、毎晩寝るときに左耳がアブラゼミ状態。鳴りっぱなしの時もあれば電話のコールのように一定の感覚で鳴るときもあり。まあ、寝つけないほどうるさくはないし、もう慣れたので大丈夫です。

以上が病院から説明のなかった、私が経験したものです。でも、3つとも大したことないです。やはり、辛かったのは吐き気です。薬を入れた後の1週間のポンコツぶりはひどいものでした。そして、もうひとつが味覚障害。これも大したことなさそうで実はものすごく辛いものでした。吐き気と味覚障害におそわれている最中に無理に食べたものは、現在食べたくないものになってしまっています。気持ち悪さと不味さをどうしても思い出してしまうのです。ああ、自分はとてもめんどくさい人間になってしまっている…。

この期間中、高3の息子が大学に合格しました。彼が選んだ進路は医薬品の研究&開発の道。元々興味はあったようですが、私の病が影響を及ぼしたのかもしれません。彼には合格後「世の中のガン患者のために副作用のない安価な抗がん剤を作ってちょうだい!」とお願いしました。頑張れ息子(笑)。