私の番が来たので、部屋に案内されました。撮影は造影剤なし&ありでトータル30分。テレビで見たことのある診察台と撮影ドームが中央にどーんと構えています。看護師さんが「上着の前を開けて、うつ伏せになって下さい。そこの穴に片方ずつ乳房を入れて撮影します。」診察台には2つの丸い穴。そして顔の部分はマッサージ屋にあるようなU型の柔らかい枕。言われた通りに体をセット。張りのない情けない私の乳房が2つの穴から垂れ下がる様をU字枕から除いている自分。なんと滑稽な。

両腕をなんとなくからだの横にだらーんとさせていたら看護師さんが「このままだと腕が機械に巻き込まれてしまうので、バンザイしていただきます。」と、私の腕を頭の方に持ち上げる。えっ!これで30分?キツイ!無理無理。「途中で造影剤を入れますが、もし気分が悪くなったらこれをギュッと強く握ってくださいね。機械が止まりますから。声をあげてもらっても機械がうるさくて外まで聞こえませんから。」と、私の左手にゴムの空気入れみたいな袋状のものを握らせる。「では始めます。うるさいですからこれを耳に当てますね。」とヘッドフォンをかけてくれる。中からは優雅なクラシックが聞こえてきます。診察台が動きドームの中へ入っていく。でもうつ伏せの私はほとんど何も見えず。ヘッドフォンの向こうで、看護師さんが退出していく重い扉の音が聞こえました。