主治医の先生からは、ガンのステージについては言及されませんでした。ステージはガンの大きさと転移の度合いによって決まります。私の大きさは2.2センチ。これで脇のリンパに転移していなければステージⅡa、していればⅡb。脇リンパと胸骨のリンパに転移していればステージⅢというふうになるようです。もし離れた臓器に転移していれば最も重いステージⅣとなります。
まだマンモグラフィーと超音波しかやっていない私は、転移の有無がわかりません。それで先生もあえて触れなかったのでしょう。

そして昨日、最初の本格検査MRIを受けてきました。ガンは栄養を補給するために新しく血管を作って成長します。そこで、造影剤を体に注入してMRIを撮ることで、新しい血管に造影剤が流れていく様子がわかる→見つかっていないガンが発見できる、というわけです。今回のMRIは乳房限定です。母と娘以外の隠し子(?)を探すためです。

私にとっては初MRI。またまた貴重な体験ができると、足取り軽く向かいました。
外部の検査センターでビルの中のワンフロアにあり、MRIとCT撮影のみの施設です。最初に医師の問診。造影剤の注意点を説明されました。「まれに吐き気、全身のかゆみ、呼吸困難などあります。普通は造影剤の使用の拒否ができますが、ガンの場合は使わないと意味がないので使います。」前述の通りですね。新しい血管を撮すんだから。でも、「拒否ができる」という言葉にちょっと恐怖心が起こる。やらなきゃやらない方がいいってことよね…。

MRIは強い磁気を使って撮影するので、すべての金属を外します。時計やらピアスやら。撮影前に看護師さんが造影剤を入れるための針&チューブを刺しながら話してくれます。「MRIは体には無害ですからね。造影剤は別ですが。」またまた怖い!そんな怖いもの入れたくないし!ただ、最初は造影剤なしで撮影ということなので、針先で血が固まらないよう生理食塩水の点滴。撮影途中で点滴の袋を造影剤に変えるとのこと。看護師さんが点滴の袋を持ち、チューブにつながれた私がその後ろについてMRI室前に向かいます。

MRI室前。重い金属扉の向こうから恐ろしい音が聞こえてきます。医療施設というより宇宙の何か。SFの何か。非常サイレンにしか聞こえない音も鳴ってるのに、スタッフはみんな素通り。スゴいところに来てしまった…。