今日は複式簿記の超初心者向けに、複式簿記の大まかな体系を説明したいと思います。

 

複式簿記は、会計事象を借方・貸方の2側面から捉え記帳していく会計システムです。

これにより作成される財務諸表いわば決算書として主に貸借対照表(B/S)損益計算書(P/L)があり、

貸借対照表一定時点の財政状態(ストック)を表すものであり、

借方に資産貸方に負債その差額として純資産が計上され

損益計算書一定期間の経営成績(フロー)を表すものであり、

借方に費用貸方に収益その差額として利益or損失が計上されます。

そして各決算書において借方・貸方の総額は必ず一致するようになっています。

 

では具体的にどのように多種多様な会計事象・経済活動を決算書に落とし込み、最終的に貸借を一致させていくのでしょうか。

最初はなかなか想像がつきにくいと思いますが、具体的に言うとこんな感じです。

 

B/Sは前期の状態からスタート P/Lは毎期まっさらの状態からスタート

その期に起こった会計事象を仕訳(しわけ)に変換し、その仕訳に沿って、勘定(かんじょう)の残高を増減させる

勘定残高に基づいてB/S,P/Lを作成する このときP/Lの利益or損失の金額によりB/Sの利益の留保金額が増減する

 

ということです。これにより貸借が一致することになります。

 

B/Sは前期の状態からスタート P/Lは毎期まっさらの状態からスタート

B/Sはその時点での状態を表すものなので、前の状態を引き継ぎながら、当期も次々に値を変えていきます。預貯金をイメージすると分かりやすいと思います。

P/Lはその期間の成績を表すものなので、毎期まっさらで始まります。2学期の試験の点数に1学期の試験の点数が最初から加算されていないのと同じです。

 

その期に起こった会計事象を仕訳(しわけ)に変換し、その仕訳に沿って、勘定(かんじょう)の残高を増減させる

ここが複式簿記の肝ともいえるターンです(実際は期中仕訳と決算整理仕訳に分かれます)。

 

仕訳とは現実の会計事象を、勘定残高ひいては財務諸表に落とし込むための、処理内容を示した呪文のようなものです。

仕訳ごとに必ず貸借それぞれの総額が一致するような形式になっています。

資産・負債・純資産・収益・費用のいずれかが貸借それぞれに記入されます。

(借方)現金 5万円  (貸方)売上 5万円 ←こんな感じです。

 

そしてこの呪文に従って勘定を動かします。

勘定とは各科目を管理する部屋のようなものです。

具体的には、その金額の増減を反映させ、その結果としての残高を示すメモのようなものです。

通常Tのような形をしています。

 

ここで、仕訳のポイントは資産・負債については借方にはプラスイメージ貸方にはマイナスイメージのものが記入されるということです。

何が良いことだったのか何が痛いことなのか思い浮かぶと仕訳しやすいです。

資産はもともと借方属性(プラスイメージ)、負債はもともと貸方属性(マイナスイメージ)のもので、

基本的にそちら側に勘定残高が存在し、その残高を増減させます。

借方属性の資産が仕訳で借方に記入される場合は、資産(プラス)増えるというプラスのイメージ。

貸方属性の負債が仕訳で借方に記入される場合は、負債(マイナス)減るというプラスのイメージ。

借方属性の資産が仕訳で貸方に記入される場合は、資産(プラス)減るというマイナスのイメージ。

貸方属性の負債が仕訳で貸方に記入される場合は、負債(マイナス)増えるというマイナスのイメージ。

 

一方収益・費用に関しては逆で、借方にマイナスイメージ費用貸方にプラスイメージ収益が計上されるので注意です。

お金失ったら借方お金ゲットしたら貸方というイメージを持つと仕訳しやすいです(実際のお金が増減しない場合もありますが)。

 

勘定残高に基づいてB/S,P/Lを作成する このときP/Lの利益or損失の金額によりB/Sの利益の留保金額が増減する

勘定の残高を集めてB/S,P/Lを作成します。

このうちP/Lは損益計算(利益や損失)を確定する決算書であり、ここで出た損益は純資産としてB/Sに振り替えられることになります

儲けたら自己資金が膨らみ、損失を出したら自己資金が毀損するということです。

 

だいたいこんな感じの流れです。

説明だけだと具体的なイメージがわかないと思うので、

図解と共に具体例を示したいと思います。

 

設例はこんな感じです。

①出資者による出資により会社爆誕

②とりあえず事業に必要な備品を準備せねば

③仕事場用の建物もローン組んで買いましょう

④事業により売上計上 経費もかかるけどね

⑤建物についてのローンを支払わなあかん

⑥建物使ったので価額を減らしましょう

 

図解は仕訳・(勘定)残高・財務諸表に3分割して示しています。

残高は仕訳に関連するもののみ示しています。

①~⑥はそれぞれ順に進行しており独立したものではありません。

段々と取引ごとに計上額が変化する様に注目してみてください。

(実際は財務諸表は決算時に作成されますが、貸借が均衡する仕組みをわかりやすく示すため逐一財務諸表を示しています)

 

①出資者による出資により会社爆誕

②とりあえず事業に必要な備品を準備せねば

③仕事場用の建物もローン組んで買いましょう

④事業により売上計上 経費もかかるけどね

⑤建物についてのローンを支払わなあかん

⑥建物使ったので価額を減らしましょう

※減価償却とは建物の使用を毎期の損益計算に反映するため、建物の帳簿価額を減額し費用化する決算時の処理です

 

 

※超初心者向けで分かりやすさを重視するため簡略化・省略した部分・例外的方法を採用した部分がありますのでご注意ください

 

どうでしょうか。だいたいのイメージをつかめたでしょうか。

会計ができると、新しい言語をひとつ修得したようなもので、またひとつ世界が広がります。

その初歩としての手助けとなったなら幸いです。

 

 

ほなまた。