シドニーで法律事務所を開業し、

その後少年裁判所の判事を勤めた女性の記録。

 

事務所を開業中は、

実親の家庭で過ごせない子どもたちを里親として育てた。

肌の色の違う子たちを何人も。すごいなー

 

実の娘は一人、夫との家庭は長続きしなかった。

 

事務所の顧客には、生活の苦しい人が多く、

正規な費用の請求をできなかったので、

赤字を続けた。

その頃、少年裁判所の判事の口が公募されている

のを聞きつけ、応募して採用された。

 

親としての責任を果たせない大人から

子どもたちを守ろうとする判事の苦労を

初めて知った。

実親による幼児虐待の信じがたい実態も、

日本で聞いているものと何も変わらない。

 

少年裁判所は、日本なら家庭裁判所、簡易裁判所などに当たるのだろうか?

 

訳者の梅原宗敬さんは、オーストラリア在住の通訳翻訳者。

素晴らしい日本語になっている。

 

彩流社 3000円+税