濱田篤郎著 

「パンデミックを生き抜く 

中性ペストに学ぶ新型コロナ対策」

朝日新書

 

濱田氏は熱帯感染症と渡航医学の

専門家。

ペストについて何年も調べているうちに

新型コロナウィルスが武漢から発生し

全世界に広がってしまった。

それで、ペストの歴史についての知識を

現代の感染症対策に生かそうとした。

それが本書として結実した。

 

実は、この前に私が読んでいたのが

 

 

村上洋一郎著

「ペスト大流行」

ーヨーロッパ中背の崩壊ー

岩波新書

 

二番目の本は1983年初版発行で

新型コロナウィルスのなかった時代。

ペストは古代から何度も人類を襲い、

特に14世紀にはヨーロッパを滅亡に

追い込むほどの大事件だったことを知った。

 

「ペスト大流行」にはなく、

「パンデミックを生き抜く」で新たに学んだこと。

それは、

中世のキリスト教世界は不潔だったこと。

例えば、

イスラム教は祈りの前に沐浴する。

ところが、

中世のキリスト教聖職者の中には

水浴どころか着替えさえしない者が

珍しくなかったらしい。

 

12世紀のカンタベリー大司教

トーマス・ベケットが暗殺された時、

遺体を調べると全身がシラミに覆われていた。

 

中世のペスト流行は、一般にクマネズミの運ぶ

ペスト菌によるとされているが、

人にたかるコロモジラミもその一翼を担ったらしい。

 

中世キリスト教世界は不潔だった

それは本当らしい。

何でなのか?

それは書いてない。

意外な事実を知りました。

 

これからも毎日入浴しようっと。