帯広市街の南側ににある緑ヶ丘公園は、50万平方mという広大な敷地の公園。明治28年設置の北海道集治監十勝分監、後の十勝監獄の跡地に造られており、囚人延べ3260人により掘られた、中央にある十勝の形をしたその名も十勝ヶ池など、当時の名残がとどめられている。

入口にある十勝監獄石油庫は、監獄内で使われる灯火用油の保管庫として、明治33年に建てられた、帯広市で現存する最古の建造物。煉瓦と屋根瓦は、囚人が獄内の煉瓦工場で焼いたもので、駐車場のそばの土手が窯跡の名残。炊事場らしきレンガ遺構も発掘されていて、散策路に埋設されている場所がペイントされている。

園内は開拓の歴史や自然を展示した帯広百年記念館、薬草園ほか動物園やパークゴルフ場があり、かつての監獄が市民の憩いの場となり、現在はのどかな風景が広がっている。