此度の琴平さんぽは観光地どまんなか過ぎて変化がつけづらく、特に飲食店はそれ向けのものばかりが並ぶ。仕方ないながら門前の老舗うどん店のこんぴらうどんを選んだら目の前で暖簾がしまわれ閉店、抑えで目をつけていた肉屋のコロッケの平岡精肉店は目の前の客で売り切れ完売に。

ならもう食べるネタはなしでいいか、と決めかかったところで、アーケード商店街で店の明かりが目に入りふらりと引き込まれた。店名のとおり豚まんの専門店で、店内のカウンターで食べていくこともできるのが嬉しい。ご当地食材を使った品もあり、こんぴらにんにくカレーまんと和三盆あんまんをセレクト。

真っ黒な見た目のカレーまんは中は豚挽肉のキーマ風で、十数種のスパイスを使ったルウのインパクトにニンニクのパンチが効き、チーズがトロリとまとめた感じ。あんまんのあんは北海道産のあずきに、香川県が産地の高級砂糖の和三盆を用い、どっしり甘味がありながらサラリとした後味が上品だ。

店頭には普段使いしている小学生がたまっていて、店内には店で仕事体験をした児童のお礼の作文が掲示されていた。有名店とはすれ違ったおかげで、ローカルでご当地感あるお店に遭遇、これは航海の神様である金毘羅様のお導きだろうか?