山寺の登山口周辺の、みやげものや観光客向けの店舗が密集する一角にあるそば店。周囲の店とは違い、観光客に阿らない普通のそば屋で、品書きもオーソドックスな品の他は、だしそばとか冷やし肉そばなど山形の定番郷土麺をシンプルに供するのに、地域密着感が伝わってくる。
肉そばとか冷やしそばは、山形の内陸ゆえの夏場の強烈な蒸し暑さに対する対処療法的な逸品。スープに氷が浮かんだ、いわば名称からのつくりそのままな麺なのだが、油が蝋のように固まって浮くこともなければ肉もカチカチに締まり切ってしまうこともない。全体がちゃんと冷製仕様にチューニングされ、醤油ベースのスープのしょっぱさがキリッと立ち、ひんやり舌に心地よい肉は噛むほどに旨味が滲み出る。ちなみに山形の肉そばの「肉」とは、鶏のカシワのことを指しているようだ。
山寺を奥の院まで往復した後の、クールダウンに適した一杯。地域に根付いた料理の真価はその土地の気候のもと、周遊する動線をたどった上で味わえば、料理が本意とする旨さが実感ができる、山寺詣での後の一杯である。
肉そばとか冷やしそばは、山形の内陸ゆえの夏場の強烈な蒸し暑さに対する対処療法的な逸品。スープに氷が浮かんだ、いわば名称からのつくりそのままな麺なのだが、油が蝋のように固まって浮くこともなければ肉もカチカチに締まり切ってしまうこともない。全体がちゃんと冷製仕様にチューニングされ、醤油ベースのスープのしょっぱさがキリッと立ち、ひんやり舌に心地よい肉は噛むほどに旨味が滲み出る。ちなみに山形の肉そばの「肉」とは、鶏のカシワのことを指しているようだ。
山寺を奥の院まで往復した後の、クールダウンに適した一杯。地域に根付いた料理の真価はその土地の気候のもと、周遊する動線をたどった上で味わえば、料理が本意とする旨さが実感ができる、山寺詣での後の一杯である。
