昨夜は泊まった民宿のおばちゃんに中落ちをごちいただいたが、南紀勝浦でマグロを完全スルーというのも何なので、駅前通りのこちらで勝浦を後にする前の昼ごはんに。向かいの海産物店のおばちゃんの推しで、もとは駅弁を扱っており現在もマグロ丼などテイクアウトにも対応しているという。

年季の入った町の食堂といった構えだが、マグロは生マグロの水揚げ港らしく市場直送の品が流通しているようで、いいとこの造りなど頼むとそれなりの値段となる。なので底値の鉄火丼を注文、1320円との値段にしては赤身の枚数が結構なもので、タレで味がついているのでそのままいただくと、醤油とワサビの強い風味でいくよりも赤身の瑞々しいうまさが分かる。さすがマグロどころの料理といった、いい素材相応の仕事がされている感じだ。

お客は地元の人も観光客もそれぞれ受け入れているようで、家族経営らしくお姉さんとおばちゃんとおばあちゃんそれぞれの接客のタイプが異なるのも面白い。着ていた焼津の漁師シャツにおばあちゃんが興味をもってくれ、漁師町談義に花が咲いたのも楽しい、マグロの町の食堂である。