曲線のひよりみ橋を下り、浄土ヶ浜がある臼木半島の北岸へと入る。浄土ヶ浜の北側にある蛸の浜は、海水の浸食でたくさんの穴が開いている岩が特徴的。港を出たところには砂島、その沖合には化石や絶滅危惧種の宝庫の、日出島が浮かぶ。先へ道が続き、剛岩のたもとをくぐり防波堤へ。振り返ると蛸の浜から浄土ヶ浜大橋を見上げられ、防潮堤越しには砂島と日出島がやや近くに見える。

防潮堤そばからはみちのく潮風トレイルの一部である、浄土ヶ浜自然歩道がのびていて、素掘りの蛸の浜トンネルを抜けると、浄土ヶ浜方面へショートカットできる。トンネルを出て雑木林の中をやや進むと、浄土ヶ浜レストハウス裏手へと出る。レストランやみやげ物の売店を備えた浄土ヶ浜レストハウスの先には、陸中海岸屈指の景勝、浄土ヶ浜の景観が広がる。

白い石が敷き詰められた海岸の先には、鋭くとがった白い流紋岩が林立。手前の鷹岩、烏帽子岩からアカマツの生える浄土ヶ島、先端の賽の河原へと連なる。夏には白と青と緑の、鮮やかなコントラストの色合いも。海水は透明度が高く、海水浴場としての人気も高い。名の通り浄土の如き眺めに、しばし足を止めたくなる眺めである。

隣接の奥浄土ヶ浜バス停からは、宮古駅へバスも運行。浄土ヶ浜レストハウスまでは約800m遊歩道も整備され、浜を経ての散策が楽しめる。砥石浜付近は海の直近を行き、覗くと海底まで透けて見える透明度。振り返ると浄土ヶ浜の流紋岩群が、先程とは異なる眺め。子安地蔵や賽の河原方面の荒涼とした佇まいが、やや間近に見える。トンネルを抜けた先は中の浜で、浄土ヶ浜マリンハウスではボートのレンタルなどのアクティビティが。