通りを先へ、昔の町家と最近の住宅が混じる中を進み、突き当たりの防潮堤沿いに左へ。輪島前神社の末社の弁天社と金毘羅社は船問屋の守護神で、弁天池は北前船の給水に使われていた。海水の干満を観測する、輪島験潮場の建物の先には、正面に広がる鴨ヶ浦の磯と、三連アーチの潮見橋。水平線には沖合20㎞に並ぶ、岩礁の七ツ島も小さく見える。園地に沿って先へ、石橋の潮見橋を渡って岩の上へ。海水は緑に透けていて、左は竜ヶ崎の岬方面の磯が広がる。

先端の展望所に登ると、東には能登北端の海岸線、西は袖ヶ浜の先の光浦漁港方面を遠望。直下には日本海の荒波が直撃しており、近くには猫にも危険な断崖の猫地獄も。鴨ヶ浦塩水プールは昭和24年製で、海水が自然に入る造り。輪島築港の功労者である熊野熊次郎町長の顕彰碑や、「念仏の…干鮑」の句碑などが立つ景勝地だ。素掘りの木ノ葉トンネルを抜けると、正面に弓形の浜から海岸線が続く。右手は竜ヶ崎の岬で、断崖の斜面から磯が続いていく。岬の上には天神山の高台に、昭和40年築の高さ10mほどの竜ヶ崎灯台が建つ。

遊歩道に沿って、袖ヶ浜の浜沿いへ。500mほどの浜は白砂も透き通る海水で知られ、白砂で海の色が青く透ける。付近にはキャンプ場も設けられ、輪島の市街から近いマリンレジャースポットである。