かぐや小路が交差するあたりがふれあい通りの中心で、射的遊戯場の看板などレトロな温泉地風情が。途中から、石畳で落ち着いた雰囲気のもくれん通りが分岐している。沿道には昭和の佇まいの食堂や土産店と、今風の雑貨やカフェが混在。八坂神社の先には日帰り温泉施設のふれあい交流館があり、タイル張りの内湯に無色透明の湯が引かれる。地域の人の利用も多い、文字通りふれあいの場だ。

ふれあい交流館のあたりは店舗が集まり賑わっており、真新しい建物の遊戯場やスマートボールの看板も見られる。スマートボールは50玉ほどの持ち玉をピンポールのようにはじき、穴に入るとパチンコのように玉がもらえる仕組み。獲得した球数に応じて、ぬいぐるみなどの景品と交換できる。射的は点数がついた標的を狙って落とす仕組みで、点数に応じた景品がもらえる。営業は主に夜で、宿泊客の湯上がりの娯楽となっている。

遊戯場が集まる先を、利根川方面へ下るじぞう小路へ。川に面して湯原温泉公園が整備され、屋根付きの足湯と手湯は源泉掛け流し。隣接して、疫病を治癒した霊泉へ導いた伝説のある温泉薬師地蔵と、水上温泉の源泉も。若山牧水が水上温泉を訪れた際に詠んだ句碑のある水上橋からは、旅館が並ぶ水上峡。480mほどの渓谷は紅葉の名所で、温泉街付近で最も川幅が狭く、岩をかむ早瀬の流れが見下ろせる。下流方面は断崖を経て、先の諏訪峡へと続いている。