長岡への道中、県境越えの清水トンネル手前で乗り換えとなる水上。駅から利根川沿いの温泉地を、ぐるり歩いてみましょう。拠点駅らしく構内は側線が多く、高崎からの列車と長岡行きの列車への接続駅らしい佇まい。跨線橋に掲げられた国鉄時代からの駅名看板が、峠越えを控えた駅らしい重厚さだ。

改札を出て、水上のご当地キャラ「おいでちゃん」が迎える出口から駅前へ。駅の開業は昭和3年で、上越線全通前は上越南線の終着駅だったことも。正面には山裾らしい、ウッディな外観のみやげ店や飲食店が並ぶ。温泉街へ向かう前に、線路沿いに湯檜曽駅方面へ。火の見櫓がそびえるみなかみ町消防団の前を通り、県道をやや進んだところにSL転車台広場の緑地が広がっている。

JR東日本高崎支社では、上越線の高崎駅〜水上駅間で「 SLぐんま みなかみ」を季節運行しており、水上駅でSLの方向転換を行ない、方向転換後はピット線へ移動して車両整備を実施し、水上駅2番線に停車中の客車と連結する。広場はその転車台の前に設けられ、園地にはかつて上越線で活躍したD51 745が静態保存。高崎第一機関区で活躍、27年間の走行距離は164万kmに及ぶ。SLぐんま みなかみの運行時には、転車台周辺でイベントも行われ、周囲には様々なバリエーションの顔ハメ看板も並んでいる。