櫛田神社の南神門から境内を出て、すぐ左には川端通商店街のアーケードの入口。あたりは博多で最初に栄えた商業の町で、この商店街も130年以上の歴史がある。全長400m、二つの商店街からなり、130ほどの店舗が軒を連ねている。かまぼこ型の屋根の下には博多弁番付の布看板が下がり、イラストの事例とともにわかりやすく説明している。沿道は生活雑貨の店を中心に飲食店も多く、ローカルチェーンのうどんと博多ラーメン、長浜ラーメンの店が集まる一角も。飾り山笠が据えられた川端ぜんざい広場では、日本一甘いぜんざいといわれた川端ぜんざいが供されている。

ドームのある交差点を折れ、明治橋で博多川を渡って中洲へと入る。対岸の石畳の舗道を行くと、博多川越しに川端ぜんざい広場の飾り山が見える。博多橋から、中洲の繁華街の中心を横断してみることに。エリアに多数のビルを持つ丸源の、一番古い1961年築のレトロビル・丸源36ビルを見上げ、ロマン通りを中程で左へ。華丸大吉の黒伊佐錦の広告を見上げ、中洲中央通りを中洲の先端方面へ歩く。名の通り中洲の目抜き通りで、こちらも中洲に複数のビルを持つラインの、赤壁にワインレッドの店名行燈のビルが並んでいる。その先にも上層階の分までびっしりの、クラブの行燈看板が圧巻。通りからは錦小路との名の、こぢんまりした居酒屋が並ぶ横丁も分かれている。

錦小路の先を那珂川方面へ折れる新橋通りは、赤い行燈看板が鮮やかなクラブのビルや水炊きの料亭が並ぶ静かな道。途中の人形町通りは、カラフルな行燈看板が密集するクラブ街。新橋通りを直進すると、那珂川通りに沿った川沿いの遊歩道へと出る。対岸に明太のふくさやや芋焼酎の霧島の、大きなネオンを見ながら先へ。福博であい橋は、商人の町博多と武士の町福岡を繋ぐように架かり、二つの街の融和を祈念した橋。たもとには大正初め頃の界隈の写真をはめ込んだ碑に、小島与一の博多人形「三人舞妓」を模した銅像なども。橋の長さは78.2m、歩道や花壇、ベンチがあり、川の両岸の中洲と天神のビル群が一望できる。