奈良駅からJRでひと駅の、大和郡山。金魚の町として知られ、結構な縄張りの城郭も構えているなど、半日ほどのてくてくさんぽに向いた規模とキャラの街である。駅から東へのびる郡山商店街からスタート、行燈看板のイラストや書店の顔ハメ看板などが見られ、金魚を全面に推したPRが感じられる。

南北に交差する柳町商店街は「金魚ストリート」を標榜、マップやフラッグや金魚の提灯も見られ、なかなか華やかだ。店頭に水槽が配されていて、店ごとに異なる種類の金魚を展示、御朱印帳風に金魚を巡りスタンプを押す「御金魚帳」なんてのも。北側から歩くと、カフェレストランに朱文金、昆布店にちょうび、花屋にだるまりゅうきん、街の休憩茶屋にはえどにしき。食品店の店頭は駅仕立てにされていて、ブリストル朱文金の水槽が自動改札の上に。なんと魚屋の冷蔵ケースの上にも、もみじらんちゅうの水槽が。

金魚の種別を記したホーロー看板がずらり貼られた建物から、商店街の南側へ足を向けると、こちらは昔ながらの古い店舗が多い。瀬戸物屋では金魚鉢売り場の横に和金、眼鏡店にはジャンボオランダ、制服店にはりゅうきん太田、金魚柄の暖簾が掛けられた呉服店にはおおさからんちゅうの水槽の横に、ネコのオブジェをあしらったジオラマ風水槽も。金魚休憩所とある建物の前になんきんが泳ぐ池を見て、金魚巡りは終了。沿道には肥料屋だった南家、和田徳呉服店といった土壁や格子の商家も目立ち、金魚のキャラをあしらった説明版が出ているのが親切だ。