意外とちゃんと巡ったことのない大阪城。今回大手門でも玉造門でもなく京橋門から入城なので、ちゃんとの訪問になるか自信がないが、森ノ宮駅までぐるりひと回りしてみた。加藤清正が運んだ城内2番目の巨石・肥後石を眺め、明の時代の文化遺産の狛犬を拝み、内堀沿いに行き北側の極楽橋を渡り、山里丸から城郭の中心へ。普請した大名たちの刻印が刻まれた石が転がる広場から、出枡形を抜け登ると、斜め方向から天守が迫る様は、正面の桜門から本丸へ入ることは違った迫力がある。

エレベーター付きの復興天守なので本丸から見上げるにとどめ、あたりの見所をチェック。豊臣時代の石垣を現在整備中で、その奥には重文のなまこ壁建築の金蔵、天守を背後に樹型のいい豊臣秀吉御手植えの楠、シルバーの円盤のようで未来的な型の大阪万博タイムカプセル、昭和6年の天守復興時に整備された日本庭園など。広い本丸の敷地には明治期は紀州家の御殿があり、その案内も片隅に見られる。城内一大きな蛸石と3位の振袖石を見て桜門を抜けると、正面には秀吉像が立つ豊富神社。西の隅には、大阪城ができる前はここに城郭のような伽藍を構え織田信長に抵抗していた、顕如率いる石山本願寺の跡碑がひっそりと立っている。

大手門まで行ってちらっと見て、西の丸はくたびれたので入口だけ見て、空堀の内堀沿いに引き返す。内堀沿いに北へ向かう雁木坂のたもとは空堀と水堀の接続点で、水堀沿いの石垣の出入りが激しい造りも眺められる。玉造口から南外堀越しに一番櫓を眺め、鬱蒼とした森を抜け石段を下ると大阪城公園の森ノ宮側の入口に近い噴水広場へ。おしゃれなスタバやベーカリーカフェが芝生や森の中に点在、ファミリーの憩いの空間となっている。

花壇のアプローチを抜けたら、JRと大阪メトロの森ノ宮駅。大阪駅から長〜いさんぽ、お疲れ様でした。